2011年1月9日日曜日

Jake Leg Stompers & Friends / Walkin' The Dog



『Jake Leg Stompers & Friends / Walkin' The Dog』 (Hoo-Doo Records)
1. Walkin' The Dog
2. Ain't That Lovin' You Baby
3. Diggin' My Potatoes
4. Freight Train
5. Midnight Special
6. Jesus On The Mainline
7. Sitting On Top Of The World
8. Dark Town Strutter's Ball
9. Bad Luck Blues
10. Mean Old Frisco
11. High Steppin' To New Orleans
12. Help Me
13. Glory, Glory , Hallelujah

Washboard Chaz Leary - vocals #3, 4, 7; backing vocals, washboard
Steve Gardner - vocals #1, 2, 5, 6, 10, 12, harmonic slide - national steel guitar
Bill Steber/Jake Leg Stompers - vocals #8,9, 11, 13; banjo, ukulele, harmonica, steel/acoustic guitar, saw, backing vocals
Brandon Armstrong, Jake Leg Stompers - tuba, trombone, upright bass, steel/acoustic guitars, banjo, backing vocals
Bill Benfield - mandolin, slide steel/lead acoustic guitar
Hisa Nakase - upright bass, acoustic guitar, backing vocals
Rick Vitter - hand claps

Steve Gardner とWashboard Chaz、そして、Jake Leg Stompers がコラボレーションしたアルバム。まずは、Walkin' The Dog のライブ映像を、、、


う~ん、たまら~ん。スチールのリゾネーターでスライドをペンペーンやって、少し我鳴りぎみに歌うSteve Gardner。素朴なハーモニカも結構好きだ。そして、パコパコバンジョーを弾くBill Steber にベースラインを吹くチューバのBrandon Armstrong。めちゃくちゃイナタいサウンドだよ。特にチューバのリズムが耳から離れなくて、このまったりとした横揺れのグルーヴは最高ですね。
アルバムではこれに、ウォッシュボードやアップライト・ベース、トロンボーンなどが加わって賑やかなサウンドになります。特にウォッシュボードが入る事によってメリハリが効いて来るのですが、、、元々Washboard Chaz 大好きでこのアルバムを購入した自分でも、実はライブのほうが気に入ってたりします。

ジャグやらカズー、ウォッシュタブ・ベースなどの古典的な楽器は使用してませんが(ノコギリは使ってるみたい)、ブルースをメインにジャズやゴスペル、カントリーを演奏するジャグ・バンドです。トラディショナルな楽曲が中心ですが、Steve Gardner やBill Steber、Washboard Chaz が中心となってアレンジを担当し、基本的にそれを歌っているようです。アルバム全体の纏まりはありますが、それぞれに個性が出ておりますので、そういった所も聴き所の一つと思います。

2曲目はご存知ジミー・リードの曲で、Steve Gardner がアレンジした曲です。これも結構お気に入りの1曲で、タメの効いたゆる~いサウンドがポイントです。
Steve Gardner はミシシッピー出身で日本在住のブルースマン兼カメラマンだそうです。こういう人が日本で活躍されてるとは知りませんでした。リゾネーターでスライドを弾き、素朴なカントリー・ブルースを歌うのが特徴のようです。
他にSteve Gardner のアレンジで気に入ってるのが、ライス・ミラーの(12)。ミシシッピー出身らしいヒル・カントリーっぽいスロー・ブルース。ロウダウンでまったりしたサウンドだが、Washboard Chaz がカラララララー、チーンってやるとなんだかジャグに聴こえちゃうから不思議。しかし、このレイジーさはいいね。

レイジーさではWashboard Chaz も負けちゃいない。彼がアレンジしてるのは(3)(4)(8)だが、好きなのはBrandon Armstrong がアレンジしてChaz が歌う(7)。ミシシッピー・シークスの代表曲で、戦前のカントリーブルースの名曲ですね。アコギやウォッシュボードなどのバンドアンサンブルも聴きものなのだが、戦前のカントリーブルースマンの香りが漂うレイジーなChaz の歌が何と言っても良い。
ラグタイム調の(8)もなかなか楽しい曲でいいですね。

Bill Steber 作の(11)も結構好き。ホンキートンク調の曲なのですが、何処かで聴いた事があるなとか思ってたら、そうそう「ホンキートンク・ウィメン」だ。カントリー・ミュージックを深く掘り下げて聴いてみようと思った事はないのですが、ホンキートンクの軽快なノリの良さは聴いてて楽しくなるものですね。

最後はゴスペルの名曲(13)。オサー・ターナーの「Everybody Hollerin' Goat」も最後の曲はこの曲だったな。オサーのフルートとアフリカン・ビートは不思議な感覚でしたが、こちらはジャグ・バンドらしいノリの良さとレイドバックした雰囲気が持ち味。

2011年1月3日月曜日

Ingrid Lucia / St. Valentine's Day Massacre



『Ingrid Lucia / St. Valentine's Day Massacre』 (ILCD2009)
1. We'll Meet Again
2. That's My Desire
3. That Old Feeling
4. I Cover the Waterfront
5. These Foolish Things
6. La Vie En Rose (Latin,band)
7. Green Eyes
8. You Go to My Head
9. What Is This Thing Called Love?
10. You Made Me Love You
11. Body and Soul
12. La Vie En Rose (Ballad, Duo)
13. Melancholy Baby
14. That Old Black Magic

Ingrid Lucia - vocals
Jason Mindledorff - saxophone
Victor Atkins - piano
Jesse Boyd - bass
Gerald French - drums

イングリッド・ルシアが2009年にリリースしたアルバムですが、ここまでトラディショナルでストレートなジャズ・ボーカルのアルバムを出したのは初めての事だと思います。

かなりビリー・ホリディを意識したサウンドにはなっておりますが、イングリッド・ルシアはニューオーリンズで活動する前はニューヨークで活動してまして、ニューオーリンズというよりもニューヨークというイメージのクールさがありますね。

しかし、このアルバム・タイトル「St. Valentine's Day Massacre」を直訳すると、「セント ・ バレンタイン・デイの大虐殺」だって、かなり物騒じゃないですか! でも、バレンタインの日に聴かされたらハートを鷲掴みにされてコロッとやられちゃうかも。まー、そういう意味合いなんでしょうね。

曲目は誰もが聴いた事のあるスタンダードばかりで、イングリッド・ルシアのコケティッシュで妖艶な声でしっとりと歌い上げる。それを支えるバックバンドがとてもクールで最高なんですよね。渋いサックスもいいんですが、やっぱり(2)や(3)などで聴けるスケールの大きなピアノはとても魅力があります。

録音状態もすこぶる良くて、真空管の聴き比べに使用したCDの中の一枚で、こういうサウンドはビーム管や五極管ではなく、やはり直熱三極管でしっとりと聴きたいところ。
今持ってる曙光電子の300B-98は、結構いい音がするのですが元気が良過ぎるんですね。ムラードのプリ管と組み合わせてもやっぱり高音がちょっと荒っぽい。この高音がもう少し優雅に鳴ってくれる300Bが欲しいですね。

このアルバムは企画物的な感じがするなと、発売当初から思ってはいたのですが、どうも初回プレスのみで廃盤にしてしまったようです。実に勿体無い