2008年2月7日木曜日

Nappy Brown / Long Time Coming


『Nappy Brown / Long Time Coming』 (Blind Pig BPCD-5119)
1. Keep On Pleasin' You
2. You Were A Long Time Coming
3. Don't Be Angry
4. Give Me Your Love
5. That Man
6. Right Time
7. Who
8. Cherry Red
9. Aw Shucks, Baby
10. Every Shut Eye Ain't Sleepin'
11. Bye Bye Baby
12. Take Care Of Me

ナッピー・ブラウンはサヴォイしか聴いた事がないんですが、ゴスペル・フレイバーのジャンピンなR&Bシンガーで、面白い歌い方をするのが印象的なシンガー。

このアルバムは80歳を前にして発売された新録のアルバムです。往年の迫力の低域や艶やかな高域など、幾分抜けが悪くなって衰えは感じさせるが、年季が入った深みのある渋い声で、こういうのを燻し銀の声というのだろう。そして何より元気だ。

サヴォイではエヴァレット・バークスデイルやミッキー・ベイカーといったニューヨークの名ギタリストが参加しておりましたが、このアルバムではアトランタ出身のジャンピンなギタリスト、ショーン・コステロがメインで弾いてます。まだ28歳の若者で、ナッピーにしてみれば孫みたいなものだ。世代を越えた競演が出来るのもブルースの良さですよね。

で、このショーン・コステロがまた良いギターを弾くんですよ。一曲目のジャンプ・ブルースあたりの溌剌としたサウンドは、若きギタリストによる所が大きいと思うのだが、ナッピーの存在感も圧倒的で、ほんとにノリの良いジャンプ・ナンバーですね。

(3)はサヴォイ時代の曲で、55年のビルボードR&Bチャート2位を記録したナッピーの代名詞的な曲。”リーリーリーリーリー”ってメリスマを使った歌い方も相変わらずで、歌やギターソロの途中で”リリー”だの”ピピー”だのオブリを入れるのも笑える位面白い。ギターは大好きなジュニア・ワトソンなんですが、ちょっと影が薄くなってしまったな。しかし、ついつい体が動き出してしまうようなノリノリで楽しい曲ですね。

(4)はソウルフルなスローバラードで、曲もいいし歌もめちゃ上手い。こちらが浸ってたらまた例の如く”ララレ・ララレ”だのやりやがって、とんだすっ呆け親爺だ。だけども、憎めない人の良さというのが歌に滲み出てるね。

(5)もサヴォイ時代の曲。原曲ほどのインパクトがないのが残念。

(6)はレイ・チャールズが歌ってヒットしたが、元々はナッピーのオリジナル。こちらはチャートインすらしなかったのである。

(7)はウィリー・ディクスンの曲で、ギターにジュニア・ワトソン、ハーモニカにジョン・ネメスというウエスト・コーストの連中が参加して、ジャンピンなシカゴ・ブルースになってます。アリゲーター録音よりもタイトなサウンドで、僕はこちらのほうが好きですね。

(8)はビッグ・ジョー・ターナーですね。アコースティク・セットによるスロー・ブルースで、ボブ・マーゴリンのアコギもめちゃ渋い。

(9)だけが2002年の録音のようで、ハーモニカがボブ・コリトア、ピアノにヘンリー・グレイ、ギターにキッド・ラモスなどが参加してのヴィンテージなシカゴ・ブルース。ボブ・コリトアはもろリトル・ウォルターを意識したハープだけど、結構良いノリしてますね。

ナッピー・ブラウンはプロ根性丸出しで、エンターテイナー抜群のステージを展開すると聞いたことがあります。若きギタリストやハーピストを引き連れて日本にやって来てくれないかなと思います。一度見てみたいな。

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