2007年3月30日金曜日

Lightnin' Hopkins / Electric Lightnin'


『Lightnin' Hopkins / Electric Lightnin'』 (P-Vine PCD-23891)
1) In My Mother's Arms
2) It's Mighty Crazy
3) How Have You Been
4) I Don't Need You Woman
5) 'Fore Day Creep
6) You're Gonna Miss Me
7) This Time We're Gonna Try
8) Christmas Time Blues
9) Aeroplane Blues
10) Come On Baby

「ライトニンにハズレなし」とは良く言ったもので、このアルバムも初めての人にまず勧めるアルバムではないかもしれないが、ハズレなしである。軽快なブギからスローでロンサムな曲まで、エレクトリック・ギター一本で弾き語るライトニンを十二分に味わえます。

1)2)10)がブギで、切れの鋭いコードバッキングとどす黒い声。たまら~ん。これに嵌ったらもう抜け出せません。
後のロンサムな曲もジワ~と沁みいってくるんですよね。
やっぱり、ライトニン最高!

2007年3月26日月曜日

Carlos Johnson & Lefty Dizz / The Healer

とんでもなく凄いアルバムを見つけてしまった。

『Carlos Johnson & Lefty Dizz / The Healer』


Wolf から出た、カルロス・ジョンソンとレフティ・ディズのカップリングのようだが、
カルロス・ジョンソンとは、先日、日本では初の単独ライヴをやり遂げた、
あのカルロス・ジョンソンである。
どんなアルバムだろうか、と思いよくよく調べてみると、
レコーディングデータに、
"Argentina Nov.19th, 2000"
とある。これはカルロス初のリーダー作 「My Name is Carlos Johnson」


が録音された日である。
全部で6曲収録されてるが、どの曲も初リーダー作には入ってない曲です。
当然だろうが、やっぱり未発表曲があったのかと驚喜しております。
サンプルが聴ける"Call Me Carlos Johnson"は"My Name is Carlos Johnson"と
同じ曲ですが、イントロのギターが微妙に違うので別バージョンなのでしょう。
もう一曲の"The Healer"は聴いたことがない曲です。

レフティ・ディズのほうは、
"These are Lefty Dizz' last lost recordings."
と書いてあります。

Wolf Recordsさん、よくぞ出してくれました!
このアルバムは是が非でも入手しなくては。

2007年3月24日土曜日

Lowell Fulson / In a Heavy Bag


『Lowell Fulson / In a Heavy Bag』 (FUEL2000-302 061 608 2)
1) Look at You Baby
2) Why Don't We Do It in the Road?
3) Sleeper
4) Lady in the Rain
5) My Baby
6) Man on the Run
7) Don't Destroy Me
8) This Feeling
9) Trouble Everywhere
10) Cheatin' Woman
11) Man of Motion
12) Lonesome Christmas [*]
13) Every Second a Fool Is Born [*]
14) Stoned to the Bone [*]

Jewel移籍第一弾が、70年に発表されたこのアルバム。以前、「My Baby」というタイトルでCD化されてたようですが、今回オリジナルのジャケットでリイシューされました。

しかし、このジャケは時代を感じさせるようなサイケなデザインで派手ですね。サウンドもロックを取り入れた曲が多く、チェスのマディやウルフへの対抗馬として出されたものでしょうね。そして、バリー・ベケット(key)、エディ・ヒントン(g)、デヴィット・フッド(b)、ロジャー・ホーキンス(dr)が参加したマッスルショールズ録音というのが凄い。

このアルバムの中では一番気に入ってるのが3)と4)辺りで、

3)はKent時代を思わせるような雰囲気のある比較的ファンキーな曲で、ピアノのマックスウェル・ディヴィスとテナーサックスのビッグ・ジェイ・マクニーリーが参加してます。なんとも豪華な面子ですが、そのマクニーリーのパンチの効いたサックスがとても印象的で、フルソンもツボを突いたいいギターソロを聴かせてくれますね。痺れる一曲です。

4)もトランプタイプのアップテンポでファンキーな曲です。このベースラインのファンキーなこと。たまらんですよ。後半ギターがロックぽかったりしますがとてもカッコいい曲です。

あと印象に残る曲は、

1)はKent時代の"Black Nights"の焼き直しですね。どっしりとしたリズムのスローシャッフル。歌もフルソン節でなかなかいい感じなのですが、イントロとか所々に入ってくるサイケなスライドがどうもね。

2)はビートルズのカヴァー。もろにロックで、フルソンもロックっぽい歌い方をしてるし、やっぱりどうも好きになれない。ロックの曲をロックぽくやるより、オーソドックスなブルースにアレンジした方がいいんじゃないかなと思うが。

アルバム後半はブルース・ロックのオンパレード。7)は低重心のスローなブルースロック。曲の感じは2)に似てるが、フルソンの歌は断然こちらが良い。ワウワウギターがとってもサイケ。8)は軽快なリズムの曲で割りと好きですが、ワウワウがカッコ悪い。10)のようなロックンロールナンバーは大好きですね。最後、スローシャッフルに転調するのが面白い。

オリジナルは11)までで、後はボーナストラックです。

12)はSwing Time時代にヒットしたクリスマスソング。こちらはJewelでのシングルバージョンのようです。アルト・サックスがいい味出してますね。

13)14)は2枚目のアルバム「I've Got the Blues」に入ってる曲です。

2007年3月21日水曜日

Howlin' Wolf / The Howlin' Wolf Album


『Howlin' Wolf / The Howlin' Wolf Album』 (UNIVERSAL UICY-93213)
1) Spoonful
2) Tail Dragger
3) Smokestack Lightning
4) Moanin' at Midnight
5) Built for Comfort
6) The Red Rooster
7) Evil
8) Down in the Bottom
9) Three Hundred Pounds of Joy
10) Back Door Man

ご存知の通り、69年に発表された「ハウリン・ウルフ・アルバム」の世界初CD化です。
ブルースファンには評判が悪かったマディ・ウォーターズ「エレクトリック・マッド」の続編として制作され、バックバンドも先のアルバムとほぼ同じメンバーで録音されてます。
ロックファンを狙った音作りで、ギターはファズ・トーンにワウワウ。ドラムもロックしてて、ブルース・ロック以上にロックしてます。又サイケ色も強くて、全体的にアヴァンギャルドな音ですね。ウルフはこの録音に参加するのが相当イヤだったらしくて、3日間も家に立てこもり、ヒューバート・サムリンが説得に行った。なんていうエピソードがライナーに載ってましたが、ほんと頑固親父で笑っちゃいました。しかし、歌うとなるとロックぽい歌い方は絶対せず、あくまでもウルフらしいウルフ節で吠えまくってます。それがバックのサウンドに上手く嵌ってるから不思議ですね。「エレクトリック・マッド」よりも断然こちらがカッコいいし、好きですね。

2007年3月16日金曜日

Ruthie Foster / The Phenomenal Ruthie Foster


『Ruthie Foster / The Phenomenal Ruthie Foster』 (Blue Corn Music BCM-0602)
1) Cuz I'm Here
2) Heal Yourself
3) Fruits of my Labor
4) People Grinnin' in Your Face
5) Up Above My Head (I Hear Music in the Air)
6) Harder Than the Fall
7) Beaver Creek Blues
8) Mama Said
9) Phenomenal Woman
10) A Friend Like You
11) I Don't Know What to do With My Heart

テキサス出身のシンガーソングライター、ルーシー・フォスターの通算5枚目となる新作です。1stアルバムは残念ながら聴いたことがないのですが、2作目ではゴスペル、ソウル、カントリーといったアメリカンルーツミュージックを、自身のアコースティック・ギターとシンプルなパーカッションだけの伴奏で、ソウルフル且つ力強く歌っておりました。続く3作目ではバンドを導入し、さらにハーモニカ、ハモンドB3、マンドリン、アコーディオン等を入れ、色彩豊かなサウンドに進化を遂げました。と言いつつも、4作目のライヴアルバムでは、2作目のようなフォーキーなサウンドを披露してくれて、ルーシーはやっぱりこうでなくては、と思われた方も多いんじゃないでしょうか。僕は3作目が大好きなのですが。

そして、新作となる5作目は更に進化を遂げております。それは、1曲目を聴くと、「えっ」と思うのですが、今まで歌と共に前面に出てた、あのアコギを弾いてないのです。ルーシーとアコギは切っても切れない関係にあるというのにです。しかも、歌はいつになくとてもソウル(歌い方がとてもカッコいい)、サウンドも然り。アルバム全体的にそうなのです。アコギは何曲かで弾いてますが、とても控えめ。

このアルバムは歌に重点を置き、歌に拘りソウルに拘った "Ruthie Foster The Soul Album" と言っていいと思います。

そんな中にあって、異色?を放っているのが2)と7)。共にオリジナルですが、音がファンキーなのです。ルーシーとファンキー、結びつかない。2)では、フェードインしてくるアフタービートの効いたドラムとファンキーなリフを刻むハモンドB3、ブレイクの後も、ひぇ~痺れる~という感じで、メチャクチャカッコいい。それにアレサ・フランクリンを彷彿とさせるルーシーの歌も痺れるんです。これは最高です。正にファンキーソウル。7)もポイントはアフタービートの効いたドラム。それにブルージーなアコギとブルージーな歌。たまらないです。ルーシーのブルージーな歌、見事です。こちらはファンクブルースてところですね。こんなラテンの香りがプンプンする曲を仕掛けたのは、プロデューサーのパパ・マリ、その人に他ならないでしょう。

その他では、ルシンダ・ウィリアムスの3)は原曲を良く知らないのですが、確かカントリーの人だったと思います。ルーシーはソウルチューンとして見事に歌い上げてます。涙腺に響いてきますね。サン・ハウスの4)は手拍子でのアカペラ。力強い声で、バックコーラスとのハーモニーも素晴らしいゴスペルソングです。5)はシスター・ロゼッタ・サープの曲。何年か前、ロゼッタ・サープのトリビュートアルバムでマリア・マルダーが歌ってましたが、アップテンポでブルージーな曲をここでもソウルフルに仕上げてます。うまく嵌ってます。オリジナルの6)は3枚目のアルバムに入ってそうな曲。ふわっとした暖かい雰囲気で心温まるな。アコギの音も気持ちがいい。8)もオリジナルで、ちょぴりリズムの重たいスローな曲。素朴なハープとストリングスの音に惹かれました。後の9)10)11)はすべてバラードで、10)はエリック・ビブ作。11)はオリジナルです。楽曲自体もとても素晴らしく、ルーシーは感情豊かにしっとりと歌い上げております。感動しました。
このアルバムは本当に"Phenomenal"です。気が早いですが、次のアルバムが楽しみになりました。

「Ruthie Foster / Full Circle」 (1997)

「Ruthie Foster / Crossover」 (1999)

「Ruthie Foster / Runaway Soul」 (2002)

「Ruthie Foster / Stages」 (2004)

2007年3月12日月曜日

Hip Lankchan / Original Westside Chicago Blues Guitar


『Hip Lankchan / Original Westside Chicago Blues Guitar』 (P-Vine PCD-23888)
1) Millionaires Blues (1976)
2) Tell Me Why
3) You Must Be Shampoo Baby
4) My Girl
5) Steal My Heart Away
6) Millionaires Blues (1963)
7) Somebody's Fishing In My Pond
8) Pork Chops
9) Confusion Blues
10) Little Car Blues
11) Bright Lights City Jam

ヒップ・ランクシャン、初めて聞く名だ。シカゴのウエストサイドでマジック・サムと腕を競い合ってたとか、録音が少なく幻のブルースマンだとか言われると、非常に聴きたくなるのが人の常なんですよね。

1)~4)と9)~11)が76年の録音で、5)6)が63年録音、7)8)が69年の録音といったように編集されたアルバムです。63年の初録音では、やはりマジック・サムに似たサウンドで、ギターもサムに引けを取らない位バリバリ弾いてて、結構カッコいいです。しかし、このダウンホームな雰囲気がどうも垢抜けきらなくて、当時の録音の少なさはこの辺の理由かなと、ふっと思います。69年の7)ではワウワウを使ったり、デストーションの効いたソロはブルースロックぽかったりして、やっぱり当時流行ってたんでしょうね。8)はもろファンクです。ここまでやると新しもん好きかと思ってしまいますが、音はメチャカッコいいです。

2007年3月11日日曜日

Texas Northside Kings / Texas Northside Kings


『Texas Northside Kings / Texas Northside Kings』 (P-Vine/Dialtone PCD-25053)
1) Eve Monsees / You Belong To Me
2) Johnny Moeller / Radio Groove
3) Shawn Pittman / I Don't Need No Sugar Mama
4) Eve Monsees / I Was Lookin' Back To See
5) Mike Keller / You're So Fine
6) Shawn Pittman / Reap What You Sow
7) Nick Curran / Slippin' And Slidin'
8) Johnny Moeller / I'm A Samplin' Man
9) Eve Monsees / Spot Remover
10) Seth Walker / I Hear You Knocking
11) Shawn Pittman / Drifting Blues
12) Mike Keller / Red Hot Mama
13) Seth Walker / Since I Fell For You
14) Eve Monsees / Hawaiian Hound
15) Shawn Pittman / Call 'Em How I See Them
16) Nick Curran / I'll Be Around
17) Johnny Moeller / Rockin' With Johnny
18) Nick Curran / Oh Baby
19) Shawn Pittman / Should Have Known From The Start

ダイアルトーンの新譜が出ると聞けば、今度はどんな音が聴けるか毎回楽しみにしてるのですが、今回はジャケ写真を見て頂いた通り、白人ギタリスト6人をメインにしたオムニバスアルバムです。白人ミュージシャンをリリースするのはダイアルトーン始まって以来初なのです。いつかは出してほしいと思ってましたので願ったり叶ったりというわけですね。彼ら6人はあのエディ・スタウトのお眼鏡にかなった人達ですから、そりゃ期待できますし、サポートをするバックメンバーは、ダイアルトーンではお馴染みのツワモノですから、益々楽しみてなものです。

で、先発を飾ってくれるのは、女性ギタリストのEve Monsees。マジック・サムの1)は「Tramp」のリズムを強調したノリがファンキーでとても気持ちがいいし、4)の軽快なロックンロールナンバーもなかなかのもんです。そして、一番いいのが、ボ・ディドリービートを取り入れたインストの14)。とても24歳の女性とは思えないギターの腕前に驚きました。

お次はJohnny Moeller。ウエスト・サイド・ホーンズやマシュー・ロビンソンのアルバムに参加しておりましたね。2)はなかなかインパクトのあるファンキーなインストチューンです。これはカッコいい。印象的なドラムから始まる8)は、セカンドラインを取り入れたニュー・オリンズな音。アール・ギリアムの延々と続くN.O.なピアノが耳に残ってしまいました。ギターはテキサンらしい早いアプローチのもの。しかし、なんか面白い曲ですね。

Shawn Pittmanは6)と11)が良い。ギター・スリムの6)はギター・スリムを思わせる感じの良いギターです。歌も味のあるいい声ですね。チャールズ・ブラウンの11)はライトニンぽくて、打って変わってローダウンでいいです。やっぱギターも上手い。

Mike Kellerはテキサス・サウスサイド・キングスに参加してたのは、まだ記憶に新しいところですね。今回はエルモアの12)でスライドも披露してますが、少々インパクトに欠けます。ソフト路線が好みなのでしょうか。

Nick Curranはファビュラス・サンダーバーズのメンバーで、2005年発表のアルバム「Painted On」から参加してます。オリジナル曲も1曲提供しておりました。T-バーズファンにはもうお馴染みですね。ワイルドさが持ち味で、リトル・リチャードの7)では、だみ声ですが迫力のある歌を聴かせてくれます。リトル・ウォルターの18)はジミー・リードを思わせるようなイナタい曲もなかなかのもんで、素朴なハープやグッと抑えたギターも渋いです。

最後はSeth Walkerですが、10)ではジミー・ヴォーンみたいな通好みのいぶし銀ギター、渋いです。13)のジャジーなスローバラードも染入るな。

全体的に素朴で渋い、時にはワイルド。こんなアルバルを出すダイアルトーンはやっぱりエライ。テキサスはまだまだ奥が深い。

2007年3月7日水曜日

Louis Myers / Wailin' The Blues


『Louis Myers / Wailin' The Blues』 (P-Vine PCD-23887)
1)Give Me A Drink
2)Mean Black Spider
3)Sweet Home Chicago
4)Going Down South
5)Tomorrow Night
6)Wailin' The Blues
7)Outskirts Of Town
8)Re-consider Baby

エイシズのギタリスト、ルイス・マイヤーズのソロ2作目のライヴアルバム。録音データは不明ですが、83年に発売せれたJSP盤の初CD化です。メンバーはギターのフレディ・ロビンソンの他に、ボブ・ストロジャーとオディ・ペインという名うてのミュージシャンがバックを固めております。オディの歌から幕を開けますが、軽やかなノリの曲で良いですね。気に入りました。フレディのジャジーなリズムギターやリフレーンを多用したソロもなかなかモダンで良いです。続いて、ルイスが歌で登場します。2)3)4)は、ロックウッド+エイシズでの「ブルース・ライヴ」を思わせるような雰囲気があります。2)ではルイスのゆる~いギターのイントロに痺れました。定番中の定番3)に続いて、自作曲4)もずばりロックウッドで、スローなシカゴブルースです。このゆるさと渋さ、たまんないです。フレディのギターもロックウッドそのものですね。ルイスはあくまでもヴィンテージに、かたやフレディはモダンに、このバランスが面白いです。5)6)ではルイスがハーモニカを吹きますが、特にインストの6)が良い。絶妙です。7)8)ではフレディがヴォーカルを執りますが、メインとなったからでしょうか、7)のソロではこれでもかと言う位リフレーンをやります。余程好きなんですね。演奏は素晴らしいんで録音状態が良ければと悔やまれます。

2007年3月3日土曜日

Jimmy Rogers & Left Hand Frank / The Dirty Dozens


『Jimmy Rogers & Left Hand Frank / The Dirty Dozens』 (P-Vine PCD-23890)
1)Take A Walk
2)You're Sweet
3)Mean Red Spider
4)Fishing In My Pond
5)Crazy Woman Blues
6)Information Please
7)Dirty Dozens
8)Oh Baby
9)Honky Tonk
10)One Room Country Shack
11)Cleo's Gone
12)Baby Please
13)Rock This House
14)Chicago Bound
15)Blue And Lonesome

85年発売のJSP盤の初CD化ですが、今回新たに13)~15)が追加されてます。ジミー・ロジャースは1)~6)、13)~15)でヴォーカルを執ってますが、リードギターはレフト・ハンド・フランクに任せ、サイドを弾いてるようです。ですが、2)や5)のようなシャッフルナンバーでのロジャースのバッキングは凄くカッコいい。4)5)6)はギターの伴奏だけの曲ですが、僕は5)が気に入ってます。ロジャースのバッキングとフランクのリードの絡みはたまらんです。1)3)はロックウッドの曲ですが、しっかりロジャースの音になってるのが凄い。シカゴブルースの屋台骨を支えた人ですから、やはり貫禄ですよね。

フランクがヴォーカルの曲ではまず、7)が良い。ダミ声で歌う所なんかお茶目だし、なんと言ってもノリがいいので楽しくなります。この曲は下ネタソングらしいです。折をみて訳そうと思ってますが、そしたらもっと楽しくなりそう。インストの9)や11)もノリノリで最高に楽しい。僕はどうもこんなノリノリが好きなもんで、フランクに分があるなと思ってたら、13)の「ロック・デス・タウン」でロジャースが巻き返してくれました。これでドローだね。

2007年3月2日金曜日

Joe Carter & Kansas City Red / Original Chicago Blues


『Joe Carter & Kansas City Red / Original Chicago Blues』 (P-Vine PCD-23889)
1)Joe Carter / Mama Talk To Your Daughter
2)Joe Carter / You're The One
3)Joe Carter / Rock Me
4)Kansas City Red / Open Your Heart
5)Kansas City Red / Crawling Kingsnake
6)Kansas City Red / Sweet Black Angel
7)Kansas City Red / Rollin' & Tumblin'
8)Kansas City Red / Standing Around Crying
9)Kansas City Red / Moon Is Rising

ジョー・カーターは昨年、マジック・スリムとのカップリングでデルマークからCDが出ておりましたね。マイルドでウォームトーンのスライドが印象的でした。今回は82年に発売されたJSP盤の初CD化だそうです。ここでもアーシーなシカゴサウンドが炸裂しております。1)はルノアー作で、僕の中ではマジック・サムのヴァージョンが有名、というか好きですね。ジョー・カーターはテンポは少し遅めですが、リズムがどっしりとしていて、ギターもザックザックと刻んでくれるんで本当に気持ちいい。ジョン・レンチャーのハープは、ジミー・リードを彷彿とさせるような高音でレイジーな音もいい味出してます。そして、ジミー・ロジャースの2)ではジョー・カーターの深みのある図太い声に痺れました。歌い出しの「♪You're The One~♪」は最高に良い。

一方、カンサス・シティ・レッドは6曲入ってますが、中でも気に入ったのが6)。ロバート・ナイトホークと一緒に活動してただけあって、いい感じに歌ってます。ギターはエディ・テイラーですが、その存在感はやっぱり凄い。ここではスライドを弾いてますが、それがもう冴えまくってて痺れます。流石、必殺仕事人ですね(笑)。あと7)のRollin' & Tumblin'。ハイテンションのノリで気持ちいいです。