2009年6月1日月曜日

Motor City Josh / Forty Four : A Tribute to Howlin' Wolf


『Motor City Josh / Forty Four : A Tribute to Howlin' Wolf』
1. Forty Four
2. Spoonful
3. Evil Is Goin' On
4. Back Door Man
5. 300 Lbs of Joy
6. I Ain't Superstitious
7. Sittin' on Top of the World
8. Smokestack Lightnin'
9. Little Red Rooster
10. Built for Comfort
11. Meet Me in the Bottom
12. Wang Dang Doodle
13. Goin' Down Slow

モーター・シティ・ジョシュの11作目となる最新作は、なんとハウリン・ウルフのトリビュート・アルバム。やるね~。ジャケットもなかなかカッコいいし、元々ハズレの少ない人ですから、益々期待が持てそうな感じだ。名曲の数々をどんな味付で料理してくれるのか、興味深いところです。

まずは、ウルフオリジナルの(1)。先のライブ・アルバムでもやってたような感じの、重心の低いファンキーなブルース・ロック。拳を振り上げて体が燃えてきそうな、そんなロッキンなノリで、かなりカッコいい。

サンプリングされたウルフの語りから始まる(2)。ジョシュのボーカルが、ウルフが歌い出したのかと思う位ソックリでドキッとしました。ウルフとコール&レスポンスなんて粋な演出もあり、凝った作りです。要所要所で入ってくるジェイソン・リッチの個性的なハーモニカも上手い。この曲は白人のバンドも多数取り上げてて彼らと聴き比べても、ジョシュが如何に泥臭くブルースしてるか良く分かります。難しい曲なのに大したもんです。

(3)これはもう70年代のハード・ロックの世界ですね。軽くファズの掛かったワウでのスライド・ギターとジョニー・ローズのサイド・ギターによるハード・ロック的リフ。そうそうこれはレッド・ツェッペリンですよ。あの時代を青春期で過ごした50代のロック親父ニンマリのサウンド。僕もハード・ロックに嵌まった時期がありまして、リアルタイムではないのですがゼップ大好きで、ゼップのレコードだけは捨てられなかった。

(4)は、このアルバムの中では特にダウンホームなサウンドに仕上がってます。ルイジアナを想わせるようなユルさと泥臭さがあって、何とも雰囲気のあるサウンドです。蜩の鳴き声みたいなジェイソンのハープが面白い。

(7)ではピアノを入れて、ゆったりとしたジャジーな感じでいいんですが、ギター・ソロになると途端にブルース。器用なようで実は無骨もんの不器用さがある。憎めないんだな。

(9)は先のライブ・アルバムでは、ノリノリのロッキン・ブルース・バージョンでしたが、こちらは緩いダウンホームなアレンジで演奏してます。聴き較べると面白いね。

なかなか聴き応え十二分の楽しいアルバムでしたが、仮に、このアルバムをもう一回作ったら、全く違うアレンジでやってくれるでしょうね。それも聴いてみたいものですが、いろんなアレンジで演奏しても全てモーター・シティ・ジョシュのサウンドになってしまうのが、この人の凄いところなんですね。人を楽しませることに長けてるし、白人のブルース・マンの中では、やっぱナンバー・ワンだな。

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