2011年3月1日火曜日

George Harmonica Smith / Blowing The Blues


『George Harmonica Smith / Blowing The Blues』 (Elsegundo 98001)
1. Blowing The Blues
2. West Helena Blues
3. I Don't Know
4. Miss O' Malley's Rally
5. All Last Night
6. I Want A Woman
7. Until You Come Home
8. Hot Rolls
9. I Must Be Crazy
10. Yes Baby
11. Loose Screws
12. Rope That Twist
13. Sometimes You Win When You Lose
14. Good Things
15. You Can't Undo What's Been Done
16. Nobody Knows
17. Trap Meat
18. Tight Dress
19. Times Won't Be Hard Always
20. Come On Home
21. The Avalon Boogaloo
22. As Long As I Live
23. Brown Mule
24. Summertime
25. Teenage Girl (w/ William Clarke)
26. Teardrops Falling (w/ William Clarke)

毎回毎回、新録のアルバムばかりなので、偶には昔のブルーマンのアルバムでも取り上げてみようか。でも在り来たりでは面白くないのでちょっとレアなアルバムでも、、、

テキサスやウェストコースト・ブルース・ファンを自認する者としては、まずはゲイトマウス・ブラウンやローウェル・フルスンだろうけれど、レアなアルバムなんて持ってないし、今のウェストコースト・ブルースの流れを考えるとやっぱりジョージ・ハーモニカ・スミスだろう。というか、ちょっとレアなアルバムってこの程度しか持ってないってのが本音なのですが、、

ジョージ・ハーモニカ・スミスが最初に録音したのは、マディのバンドを辞めた後、1955年、RPMに"Little George" Smith名義で「Blues In The Dark / Telephone Blues」を録音してますね。この頃のRPM(モダン)音源は別テイクや未発表も含め、P-Vineレコードが「Oopin' Doopin' Blues Harp」(PCD-3007)というタイトルで1991年にCD化してます。既に廃盤になってますが、、、Ace盤の「Harmonica Ace」も廃盤になってしまったようですし、これから聴きたいという人はどうしたらいいの、、、

しかし、本当の問題はこの後で、Little Walter Jr.やHarmonica King名義で録音した1956年のLapelからJ&M、Sotoplay、1968年のCarolynまでの音源なんですよね。
この頃の音源もあのP-Vineレコードがアナログ時代に「Blowin' The Blues」(PLP-703)というタイトルで1976年に発売してます。P-Vineの3枚目のアルバムだそうだが、世界的にみても初のLP化でしょ、この時代のP-Vineは凄いね。当時、自分は洟垂れ小学生でブルースのブの字も知らない訳で、いつもこの10年の壁を思い知らされる。
そして、CD時代になり、待てども待てども一向にCD化される気配がなかった。
Blind Pigが「Now You Can Talk About Me」(BPCD 5049)でオマケ程度に何曲か入れてますけれど、あれはあれでお~って思いましたが、でも全然不十分でしょう。
その後ひょっこり出てきたのが、Elsegundoというレーベルから発売された「Blowing The Blues」というCDだ。このアルバムには1956年から1968年頃までの音源がほぼ完璧に収録されてるということだが、レコードからCD化した海賊盤らしい。しかし、権利を持っているBlind Pigから訴えられて敢え無く撃沈。入手困難なアルバムになってしまった。
レコードからのCD化なのでスクラッチノイズが結構混入してるし、Blind Pig盤の音と比べても少々音痩せしてて、音質的にはあまり良くないが、演奏はめちゃくちゃ興奮しますね。
60年代に入ってJimmy Nolenのバンドをバックに録音したサウンドは最高に痺れるところで、P-Vineのレコードには入ってなかったB面の曲が聴けるのは嬉しいね。
Jimmy Nolenを始め、ジョニー・オーテイスのバンドにいたPete LewisやJ.D. Nicholsonなどがバックを勤め、R&B色の強い、シカゴ・ブルースとは一味違うクールでカッコいいサウンド、痺れるね。ガーシュウィンの「Summertime」なんかもゾクゾクしてくるね。やっぱり、マスターを持ってるBlind Pigには、リマスターしたコンプリートのCDを出して欲しいな。

George Smith / Blowin' The Blues (P-Vine PLP-703)

余談ですが、この後の68年にリリースされた「A Tribute to Little Walter」も結構好きです。「Blowing The Blues」で「リトル・ウォルターは過去の人だぜ」と歌ったジョージ・ハーモニカ・スミスがそのリトル・ウォルターのトリビュート・アルバムを録音するとは、何とも皮肉な感じがするのだが、歌もハーモニカもド迫力で痺れまくりです。

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