『The Mannish Boys / Shake For Me』 (Delta Groove Productions)
1. Too Tired
2. Mona / Willie And The Hand Jive
3. Reconsider Baby
4. Educated Ways
5. Half Ain’t Been Told
6. Number 9 Train
7. Last Night
8. Hey Now
9. You Can’t Be Beat
10. Black Nights
11. The Bullet
12. Those Worries
13. Raunchy
14. Champagne & Reefer
15. You’ve Got Bad Intentions
16. Way Down South
デルタ・グルーヴ・レーベルの看板バンドで、しかもコミュニティー・バンドと化してるマニッシュ・ボーイズの2010年リリース、通算5作目のアルバムです。
今回のアルバムでは前作までレギュラー・メンバーだったボーカルのJohnny Dyerと、ギターのKid Ramosがゲスト参加となり、これでボーカルはFinis TasbyとBobby Jones、ギターはKirk “Eli” FletcherとFrank Goldwasser、もうこの4人は不動のメンバーということのようですね。そしてリズム隊は、ベースはRonnie James WeberからWillie J. Campbellに、ドラムはRichard InnesからJimi Bottに交代してます。ベースのWillie J. Campbellは、Kid Ramosと共に1993年頃から2002年頃までファビュラス・サンダーバーズに在籍してたベテラン・ベーシストです。ドラムのJimi Bottもウェストコースト界隈では結構有名なセッション・ドラマーで、85年のジミー・ロジャースからロッド・ピアッツァ、ウイリアム・クラーク、ビリー・ボーイ・アーノルドなどなど数多くのアルバムに参加してますね。
ゲスト陣も毎回豪華で誰が登場してくるか楽しみなのですが、まずはこの前紹介したニック・カランが(1)と(11)で参加。ジョニー・ギター・ワトソンの(1)では、意図的にワトソン張りのギターを弾いてるが、流石に間合いまでは真似出来ないみたい。でも引っ掛かり気味にパキパキ弾く感じなかなか良い雰囲気だしてて上手いな。ジミー・ヴォーンやキム・ウィルソンが高く評価してるのも頷けます。(11)はジャンピーでスウィンギーなインスト・ナンバーで、ウェストコースト・ブルースらしい一曲。初っ端のソロで登場するカーク・フレッチャーのジャンピンなギターがとにかく凄い。スウィンギーなピアノ・ソロからビバップなドラム・ソロ、そして、ニック・カランのギター・ソロと続く展開もなかなかカッコいい。
マイク・ジトがボーカルとギターで参加してる(2)では、ボー・ディトリーのいなたいグルーヴではなく、スウィング感のあるグルーヴというのもウェストコーストらしいところ。
リトル・ウォルターのスロー・ブルース(7)、歌はフィニス・タスビーだがハーモニカはロッド・ピアッツァが担当。このクロマチック・ハープの音色は沁みるね。ベースラインを弾くフランク・ゴールドワッサーとトリッキーなカーク・フレッチャーのギターもたまらんです。
リンウッド・スリムが参加した(12)やミッチ・カシュマーが参加した(14)など、一度に様々なハーピスト達のサウンドが楽しめるのもこのバンドのいい所だね。
他にもRob Rioのピアノの伴奏でボビー・ジョーンズが歌う(5)やフランク・ゴールドワッサーとジミ・ボットのユニットによる(6)、アーサー・アダムスなどなど聴き所は満載である。
最後の曲では“Big Pete” van der Pluijmという人が参加してるが、名前からしてアメリカ人ではなさそうですね。歌はロックっぽいけれどハーモニカはいい音出してるな。
毎回、名うてのミュージシャン達が挙って参加するマニッシュ・ボーイズですが、きっちりマニッシュ・ボーイズのサウンドを聴かせてくれます。それと、毎度このレーベルは録音にも拘ってるのも好きな所で、ギターの音やハーモニカの音、気持ち良く響いてきます。そういう点でも楽しめるアルバムですね。
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