2010年12月20日月曜日

Delta Groove All-Star Blues Revue / Live At Ground Zero


『Live At Ground Zero Vol. 1』 (Delta Groove DGPCD 131)
1. Los Fabulocos - I'm Gonna Be A Wheel Someday
2. The Insomniacs - At Least I'm Not With You
3. The Mannish Boys featuring Johnny Dyer - Everything's Gonna Be Alright
4. Philip Walker - Street Walking Woman
5. The Mannish Boys featuring Finis Tasby - Lonesome Bedroom Blues
6. The Insomniacs - Description Blues
7. Junior Watson - Wolf Pack
8. The Mannish Boys featuring Kirk "Eli" Fletcher - Lucille
9. Jackie Payne Steve Edmonson Band - She's Nineteen Years Old
10. Mike Zito - Dirty Blonde
11. Jason Ricci & New Blood - Shake Your Hips


『Live At Ground Zero Vol. 2』 (Delta Groove DGPCD 132)
1. The Insomniacs - Stick Around
2. Jackie Payne Steve Edmonson Band - Overnight Sensation
3. Jason Ricci & New Blood - I'm A New Man
4. The Mannish Boys featuring Kid Ramos - Johnny Cochino
5. The Mannish Boys featuring Bobby Jones - Mary Jane
6. The Insomniacs - Broke And Lonely
7. Los Fabulocos - If You Know
8. Mike Zito - Slow It Down
9. Phillip Walker - Lay You Down
10. Los Fabulocos featuring Kid Ramos - Burnin' The Chicken

2008年5月9日、ミシシッピのクラークスディルにあるブルース・クラブ「グランド・ゼロ」で、デルタ・グルーヴ・プロダクションの年一回のライブが開催された。

デルタ・グルーヴ・プロダクションは米国西海岸に本拠地を置いてるレーベルだが、個人的には新興レーベルとしては、テキサスのダイアルトーンと並んで最も信頼の置けるレーベルの一つだ。

このレーベルのポリシーは、トラディショナル、ハウス・ロッキン、ダウンホーム、ロウ・ダウン、リアルである事で、そして、何よりも大切なのは、どんなバンドでもしっかりとしたルーツを持ってる事らしい。正に有言実行のレーベルで、彼等のサウンドを象徴してるのが、マニッシュ・ボーイズというバンドだが、納得させられるだけの説得力あるサウンドを放ってるのは確か。ウエストコースト・ブルースファンには避けては通れぬレーベルだ。

トラディショナルを踏まえながらも、現在進行形のサウンドを聴かせてくれるこのレーベルの若手からベテランまで、一堂に会し繰り広げられたライブが"Delta Groove All-Star Blues Revue"である。それは12時間にも及ぶものだったらしいが、もう夜通しという感じだったんだろうね。グランド・ゼロ・ブルース・クラブというロケーションも最高だな。


まずはマニッシュ・ボーイズを見て頂きましたが、本当はグランド・ゼロのライブ映像が在れば良かったのだけれど、残念ながらアップロードされてなかったので別のライブ映像になってしまいました。だけど、バンドの雰囲気やら持ち味は十分出てますね。
ここでは、Bobby Jonesが歌ってますが、他にもJohnny DyerとFinis Tasbyがボーカルを担当してます。



ギター・インストではKirk "Eli" FletcherがやったりKid Ramosがやったりしてますが、それぞれ個性的なのでその辺りを踏まえて聴くのも面白い



こういう演奏を延々とやってるんでしょうね、たまらんな。
デルタ・グルーヴの一つのコミュニティ的なバンドになってまして、次には誰が加入して来るのか、ゲストはとか、その辺りも結構楽しみなバンドで、ルーツがしっかりとしておりますので誰が入ってもブレない所が良さでしょうね。

さて、若手ではやはりThe Insomniacsがいいね。このバンドは先日ご紹介致しましたので飛ばしていきますが、スロー・ブルースのVol.1の(6)やロッキン・ブルースのVol.2の(1)など、なかなかいい感じ。

次は、Jason Ricci。デルタ・グルーヴの中でもロック系のEclecto Grooveからアルバムを出してるバンド。自分にはちょっとうるさいサウンドなので今まで聴いてなかったが、いいハープ吹きだと言う事は知ってます。
このアルバムでは、Vol.2の(3)が良い。ちょっぴりレイドバックしたサザン・ロック調で、なんかエリック・リンデルを思い出しそうなサウンドだな。ハーモニカも生ハープとアンプリファイドと吹き分け、何ともゾクっとくる音色を放っております。



このライブ映像では、ルー・リードの「Walk on the Wild Side」とのメドレーがとってもおシャレじゃないですか。
スリム・ハーポのVol.1の(11)では、ザディコ調のロッキン・ブルースで、軽く歪んだアンプリファイド・ハープ、ノリ、勢い、ガツンとくる迫力があって良いですね。
ロック系の人だけれども、根っこにはブルースを感じさせられます。この選曲はデルタ・グルーヴ側の配慮があったのかな。

ベテラン勢では、Jackie Payneもなかなかいい歌い手なのですが、ちょっと長くなってしまったので飛び抜かして、本命のフィリップ・ウォーカーを。
このアルバムを通して一番良かったのは、このフィリップ・ウォーカーです。ただ単に自分が好きだからなのですが、硬質でキレのあるギターでバキバキ引き倒す様は、やはりテキサスのギタリストという感じだ。



畏まったフィリップ・ウォーカーではなく、地のフィリップ・ウォーカーが見れたという感じのライブ映像。正に今が旬と思える程の迫力で凄まじいね。ほんと、惜しいです。
追悼盤としてフィリップ・ウォーカーのLive At Ground Zeroを、CDとDVDでリリースしてくれないかなとデルタ・グルーヴさんには期待してたんですが、今の所その気配はないようです。今からでも遅くない、どうか一つお願いしたいですね。

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