2009年3月14日土曜日

William Clarke / One More Again!


『William Clarke / One More Again!』 (Watchdog WD1010)
1. Untitled Instrumental
2. I Got My Bags Packed
3. Five Card Hand (alt take)
4. Home Is Where the Heart Is (slow)
5. Letter From Home (alt take)
6. Educated Fool (alt take)
7. When I'm With You Baby
8. Untitled Instrumental
9. That Ain't the Way to Do It
10. Home is Where the Heart Is (fast)

ウィリアム・クラークの初期のアルバム、「Hittin' Heavy」とか「Blues from Los Angeles」とか聴きたくて探してはみたけれど、やっぱり見つからなくて、CDにもなってないしね、諦めてたら、数年前「The Early Years」というCDが発売された。Vol.1とVol.2があって、Vol.1にはしっかりとハリウッド・ファッツの名がクレジットされてる。もう速攻で注文しましたよ。アリゲーターのほうがレベルは上なんだけど、ウィリアム・クラークとハリウッド・ファッツが共演してる音源つうだけでも貴重で感動もんでした。このアルバムをプロデュースしたのが未亡人のクラーク夫人で、数多くの未発表音源を所蔵してるらしく、それらを編集したアルバムも今迄に何枚か発表してます。

2008年に発売された「One More Again!」もそんな未発表音源集で、亡くなる3年前の1993年の録音です。この頃はほんと脂の乗り切った絶頂期で、アリゲーターと同様に最高のサウンドなんですよね。(2)での師匠ジョージ・スミス譲りの図太いクロマチック・ハープは、五臓六腑にジンジン響いてきます。続く(3)は典型的なウエストコースト・サウンドで、アレックス・シュルツのT-ボーン・ウォーカーばりのテキサス・ギターがなかなかいい。アレックス・シュルツはロッド・ピアッツァのマイティ・フライヤーズにもいた人で、バッキングとかも凄くジャジーでセンスありますよね。「The Hard Way」でも演奏していたロイ・ブラウンの(5)。こちらはホーン・セクションが入ってないバージョンで、ゴージャスさはないが代わりにギターがシンプルのオブリガートを決めてます。(8)(9)辺りのふくよかなホーン・ライクなハープは、五臓六腑にしみるな。

ウィリアム・クラークはジャズ・オルガンが好きだったそうで、ジャジーでスウィングしてるグルーヴはこの辺りからの影響のようです。それにシカゴ・ブルースを混ぜ合わせたのがウィリアム・クラークのサウンドということになるのですが、これはウエスト・コーストの基本的なサウンドでもあるんですよね。何回聴いても聴き飽きません。

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