『T-Model Ford / Jack Daniel Time』 (Mudpuppy MPR-LLC-001)
1. I Love You, Babe
2. Red's Houseparty
3. Jack Daniel Time
4. Big Boss Man
5. Rock Me Baby
6. That's Alright Mama
7. Hi-Heel Sneakers
8. Got A Woman
9. Mistreatin' Woman
10. Killing Floor
11. Encore - I Love You, Babe
ミシシッピのデルタ・ブルースマン、T-モデル・フォードの通算5作目、6年ぶりの新作は、自身初となるライブ・アルバムとなりました。
2008年2月3日と4日の両日、クラークスディルのジューク・ジョイントでのライヴを収録されたもので、この時T-モデルは83か84才。前作の「Bad Man」以降なんの音沙汰もなかったので、もしかしたらと縁起でもないことを思ったりもしましたが、元気にライヴ活動を行ってたようで本当によかった。
T-モデル・フォードは1997年に72、3才にしてデビューし、ジュニア・キンブロウやR.L.バーンサイドなどと同様に、ファットポッサムの看板アーティストとなったわけですが、そのデビューアルバム「Pee-Wee Get My Gun」のインパクトは非常に強烈でした。ロック以上にロックしてて、初めて聴いたときはホント興奮しましたね。
ですから、T-モデルのサウンドはダーティーでパンキッシュというイメージは、今でも払拭できないのも確かなのですが、前作の「Bad Man」辺りからサウンドの色合が変わってきました。ファットポッサム特有の過剰に音作りされたものではなく、肩の力が抜けて自然体のサウンドのように感じました。
今回のライブ・アルバムで演奏されてるサウンドは、「Bad Man」以上にオーソドックスなデルタ・ブルースで、これならコテコテのブルースファンにも受け入れて頂けるんじゃないかなと思います。T-モデルのギター、ハーモニカ、ドラムのバンドセットによるロウダウンなブギから、アコギ一本のカントリーブルースまで、デルタ・ブルースの王道といってもいいくらい。デビューする以前、長年ジューク・ジョイントでやってきたサウンドというのは、実際こんな感じだったんじゃないかなって想像してます。そういう意味では貴重なアルバムで、T-モデル・フォードの本来のサウンドがここにあります。
正しく“Real Delta Blues”
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