『Cleveland Fats / The Way Things Go』 (P-vine PCD-23876)
1)Stay Away Baby
2)Don't Call Me
3)Invisible Man
4)Cheaters Never Win
5)Long Gone
6)It Ain't Right
7)Blues Time
8)Bakin' Fats
9)Cell Phone Blues
10)You'll Love Again
11)Dead Or Alive
12)That's The Way Things Go
正直言って、クリーヴランド・ファッツ?誰?でした。本名はマーク・ハーン。でもピーンと来ない。ロバート・ジュニア・ロックウッドの”ブルース・ウィズ・ア・グルーヴ”でギターを弾いてた、でやっと「あ~」でした。このアルバムをよくよく見ると、”ザ・ハーン”という曲まである。余程可愛がられてたんですね。20年近く一緒に活動してきたそうですから、師弟関係を超えて親子みたいだったんでしょうね。
そして、息子のアルバムにロックウッドが初めて参加したのが今回の新作です。ロックウッドは5)7)11)12)の4曲に参加してます。どの曲も凄くいいんですが、5)のスローブルースではロックウッドお得意のフレーズ、そして、あの12弦の音。これぞ真骨頂。もうゾクゾクしちゃいます。ファッツも流石にロックウッドの所にいただけあって、いいギター弾きますね。声も渋くて、僕は結構好きです。11)では、ファッツとロックウッド、ビリー・ブランチの3人だけの録音で、これがまた臭いんです。痺れますね。ビリー・ブランチは2)や6)でもハープを吹いてますが、リトル・ウォルターばりのハープで流石の貫禄です。ブギーな曲でのファッツは骨太のギターを弾いてて、これもイナタクていいですね。
プロデューサーはマイケル・ロバート・フランク。この人はEarwig Musicというレーベルの創始者で、ミシシッピのジュークジョイントの音をそのままアルバムしたような作品を数多く出してまして、ベースのアーロン・バートンやドラムのデイヴ・ジェファーソンは、Earwig Musicゆかりの人達なんですね。このアルバムに漂うダウンホームな音は、こういった人選によるものもあるのかなと思います。
ロックウッドはこれが最後の録音だったそうです。ご冥福をお祈りいたします。
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