2007年12月2日日曜日

Rod Piazza & MFBQ / ThrillVille


『Rod Piazza & MFBQ / ThrillVille』 (Delta Groove DGPCD118)
1) Hate to See You Go/Shake Your Hips
2) Westcoaster
3) Sugar
4) Get Wise
5) Hoodoo Man Blues
6) MFBQ
7) Honey Bee
8) I Don't Play
9) Civilian
10) Stranded
11) It Can't Be True
12) Snap Crackle Hop
13) Stranger Blues
14) Sad Hours

デビュー40周年を迎えたウエストコーストのベテランハーピスト、ロッド・ピアッツァの2年ぶりの新譜です。前作の「For The Chosen Who」は多数のゲストを迎え、ある意味レイドバックしたかような和やかさがあり、メイキングDVDの映像を見てもワイワイと楽しそうでした。ですが今度の「ThrillVille」では、ドラマーの交代とMighty Flyers時代からのベーシストBill Stuveの脱退。新たなベーシストの補充はせず、ピアノのハニー・ピアッツァが多分フットペダルでだろうか、ベースラインも補ってます。これは初の試みだそうだが、いつも以上に軽快なサウンドになりましたね。ゲストもサックスの2管だけに止めて、シンプルなバンド・サウンドに徹したという感じがします。割とスカスカなのですが、これが結構カッコ良かったりするんですよね。

一曲目はリトル・ウォルターの「ヘイト・トゥ・シー・ユー・ゴー」にスリム・ハーポの「シェイク・ユア・ヒップ」を組み込んだ曲で、半ば強引にブギに移っちゃうんですが、それほど違和感はなくてなんかカッコいいです。こんなロッキンな曲はライヴだと盛り上がるでしょうね。他にも古典的なシカゴ・ブルースを何曲かカヴァーしてますが、南部の土臭いサウンドを期待してはいけません。ウエストコーストはカラッと明るくてノリノリなんですから。僕はこれに嵌ってしまってますが。

オリジナルでも結構耳に残った曲がありましたね。例えば、(6)なんかはジェームス・ブラウンばりのファンキーな曲で、意表を突いた選曲が良いアクセントになってます。(9)はギタリストのHenry Carvajal作で、ギターのインスト・ナンバー。アフタービートの効いたスウィンギーなリズムに乗って、流暢なギターを弾いてます。そして、何と言っても極め付けは(12)。P-Vineの一連のコンピに登場しそうなファンキーなハープ・インスト。ロッドがここぞとばかりにブイブイ吹きまくってます。やっぱファンキー・ハーモニカは最高です。

最後はリトル・ウォルターの「サッド・アワーズ」。ここでのロッドのハープには、メチャメチャ痺れました。この曲を聴けば卓越したハーピストであることが分かります。ハープは音色が命というお言葉もなるほどと頷けます。いやー、ほんと聴かせてくれますね。

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