『Alabama Mike / Day to Day』 (Jukehouse Records JHCD 0010)
1. Day to Day
2. Death Letter Blues
3. Religion
4. Naggin
5. Lay My Money Down
6. Strange Angels
7. Too Many Cooks
8. Knockin At Your Door
9. Somethin On My Mind
10. I've Been Rocked
11. Sara Brown
アラバマ・マイク。1964年アラバマ州タラデガ生まれ。
2009年、デビューアルバムを引き下げ、いきなり世に出てきたブルースシンガーです。これまでの活動経緯はよく分からないが、活動の場は参加メンバーからするとウエスト・コーストのようです。
このアルバムが初録音だろうと思うのですが、それにしては貫禄のある歌を聴かせるシンガーで、しかも優れたソングライターでもある。サン・ハウスの(2)、エルモアの(6)(8)、ウィリー・ディクソンの(7)以外はオリジナル。結構いい曲が揃ってます。
まずは1曲目からガツンと来る迫力のある曲で、デルタ風味、シカゴ風味、ウェスト・コースト風味のさじ加減が絶妙。スライド・ギター、ベース、ドラムの最小セットでの重心の低い厚味のあるサウンド、好きだな。そして、何と言ってもそのサウンドに負けてない力の籠ったボーカル、ガシッと鷲掴みにされちゃいますよ。
次の(2)は、1曲目よりも更にデルタ風味を増したサウンドで、ミシシッピのジューク・ジョイントで演奏されてるようなロッキン・デルタ・ブルース。スライドのキレもカッコいいし、ベースはエレキとスタンダップのダブル・ベースで低音の厚味も凄い。いやーこの曲は爆音で聴きたい所やね。
(3)や(6)はB.B.キングをも思わせるウェスト・サイド的ブルーズン・ソウル。ギターを弾いてるのはマーク・ハメル・バンドのCharles Wheal。B.B.キング張りの中々味のある渋いギターを弾いてます。そして兎に角、歌がソウルフル。この辺りのブルースもいいね。
ワウ・ギターをフィーチャーしたファンキーな(4)。(5)ではジョン・リー・フッカー張りのどっしりとした重戦車ブギが結構カッコいい。
後半7曲目からはハーピスト衆が活躍しますが、(7)ではボンゴのラテンなリズムが特に印象的。
(7)(8)ではSteve FreundのクリーントーンのギターとScott Brentonのファットなハープの組み合わせ。これも中々聴き所ではあるが、それ以上に良いのがスローブルースの(9)。左側からはR.J. Mishoのハープ、右側からはSteve Gannonのスライド・ギター。この2人のハーモニーは痺れるくらい素晴らしくて、これはもう日本でいうところの「わび・さび」の境地ではないかと。何回聴いても痺れるね。
最後は3連スライドのエルモア・サウンド。シャッフルのリズムに絡むサックスのリフが何ともイナタイ。
こんなブルースマンが出て来るから、ブルース探求の旅はやめられない。
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