2007年10月16日火曜日

The Andy J Forest Band / Real Stories


『The Andy J Forest Band / Real Stories』 (Slang Records)
1) Let 'Em Die
2) Gonna Getcha
3) Trailerless Man
4) Swing Is Everything
5) Breach In The Levee
6) 4:20 AM
7) Stinkin' Lincoln
8) Lithium For Art
9) Strollin' with Bone In New Orleans
10) Eddie & Betty
11) Last Words
12) Pick Yourself Up
13) Maintenant

アンディ J フォレストは1955年にワシントン州で生まれ、現在はニューオーリンズで活躍してるハーピスト&シンガー。

60年代後半、ロサンゼルス滞在中にサニー・テリーやウォルター・ホートン、チャーリー・マッスルホワイト、ロッド・ピアッツァなどのライヴを見てハーモニカを覚え、ジョージ・スミスに教えを請うた事もあるそうです。そして、70年代前半からニューオーリンズで活動するようになるのですが、そこにはジェームス・ブッカーやアール・キングなどの影響があったようです。

初期の頃はサザンビートの効いたロック・サウンドでしたが、最近はリゾネイターを用いたSSW的なアーシーなサウンドやフリー・ジャズからフュージョンぽいもの、なんとザディコまでやっちゃいます。ほんと多彩な音楽性を見せておりますが、根本的にブルース。

アンディのメイン楽器はハーモニカだけどリゾネイターも得意で、今回のアルバムでも一曲だけですが、雰囲気のある渋いスライドを弾いてます。で、肝心のハーモニカはというと、表情豊かな音を出すんですね。フレーズも多彩でかなり上手いです。ヴォーカルはなんとなくレイジーな歌い方で、枯れた味のある歌声を聴かせてくれます。

そして、もう一つ忘れてならないのが、優れたソングライターでもあるという事。新作では、T-ボーン・ウォーカーの(9)以外はすべてオリジナルで、全体的にファンク色の濃い音作りなのですが、しっかりと南部の臭いも漂わせてる所がいいんですね。

1曲目からファンキーなビートに乗せたロッキン・ブルース、これがメチャメチャカッコいい。泥臭いロックン・ロール・ナンバーの(2)、緩めのスカ・チューンの(3)とどの曲もたまらんです。そして、ウォッシュボード・チャズがギタリストのロベルト・ルチと共に参加してるのも注目点で、(4)はもろウォッシュボード・チャズ・ブルース・トリオのサウンド。ここまでやっちゃうともう楽しくてしょうがないですね。他にジャジーな曲やらスウィンギーな曲、重心の低いブギー、ザディコとケイジャンの中間ぽい曲なんかもやっております。バンドの纏まりもあって、本当に楽しめます。最高の一枚ですね。

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