2007年10月11日木曜日

Marva Wright / After the Levees Broke


『Marva Wright / After the Levees Broke』 (Aim 5015)
1) Levee Is Breaking Down
2) Katrina Blues
3) God's Good Hands [From Hurricane in the Bayou]
4) Way It Is
5) You Are My Sunshine
6) You Got a Hold of Me
7) Funny Not Sunny Kind of Love
8) Bluesiana Mama 07
9) Rock Me
10) I Have Had My Fun
11) Crazy
12) Change Is Gonna Come

"New Orleans Blues Queen"マーヴァ・ライトの新作は、「堤防が決壊した後」という意味のタイトルで、カトリーナでの悲惨な現実や生まれ育ったニューオーリンズへの思いを歌ったアルバムのようです。

冒頭、ヘリコプターの効果音が嫌が応でも連想してしまう重々しい雰囲気から始まるが、曲自体は軽快なコンテンポラリーブルース。元々、ゴスペル・シンガーだったマーヴァのとてもパワフルで豊満な伸びのある歌声には、ぐっと引き込まれる魅力があります。次の重心の低いスローブルース(2)も迫力があっていいですね。山岸潤史がギターで参加してて、これがまたマーヴァを盛り立てるような良いギターを弾くんですよね。渋いです。他に98年に発売した曲の再演(8)や軽快なロック・ナンバーの(9)。この辺りが好きですね。

また、マーヴァはバラードを歌わせても素晴らしくて、どちらかと言うとバラードの方がいいんじゃないかなと思う位です。(3)(10)(11)(12)辺りがそうですが、特にサム・クックの(12)が良い。マーヴァは歌詞を変えて歌ってるようで、気持ちの入り様といい、表現力の豊かさといい、抜群です。感動しました。

英語はさっぱりなんで詳しい詩の内容は分かりませんが、こうしてマーヴァの歌声を聴いてるとそれほど悲愴感は感じられず、希望を持って元気に生きようとするエネルギーを感じます。ニューオーリンズの葬儀ではブラスバンド入りのパレードをするのはよく知られてることで、バンドは墓地に行くまでは悲しく、帰り道は陽気に演奏するそうです。こういう前向きなニューオーリンズ気質が好きなんですよね。

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