2007年11月3日土曜日

Bonerama / Bringing It Home


『Bonerama / Bringing It Home』 (Buffalo LBCY-509)
1) Intro
2) Bayou Betty
3) By Athenish
4) Ocean
5) And I Know
6) Mr. Go
7) Sprung Monkey
8) Gekko Love
9) Yer Blues
10) Epistrophy
11) Equale
12) Helter Skelter
13) Louie's Perch
14) Cabbage Alley

新旧問わずニューオーリンズの音楽を聴いてると、個性的な人々が非常に多くて飽きることなく楽しめる。タバコと一緒で注意書きが必要かも「依存が生じます」って(笑)。
冗談はさておき、最近特に強烈な個性を発揮してるのが、今日紹介するボノラマ。
まずは、最新アルバムのラインナップをご覧頂きたい。

Mark Mullins - (electric) trombone, vocals
Craig Klein - trombone, vocals
Steve Suter - trombone
Rick Trolsen - trombone
Bert Cotton - guitar
Matt Perrine - sousaphone
Eric Bolivar - drums
Special Guest:
Stanton Moore - drums

トロンボーンが4人もいるんですよ。デビューアルバムの時は、ゲイトマウス・ブラウンやボビー・チャールズのアルバムにも参加した事があるトロンボーン奏者のブライアン・オニール(2005年12月心臓麻痺により他界)を加えて、総勢5人もいた時期があるんですよね。こんな面白いバンドは他にないでしょう。

見た目はちょっとユニークなブラス・バンド。しかし、サウンドはブラス・バンドにあらず。彼等のHPを見ると"New Orleans Brass Funk Rock"と表現してますが、基本はジャズ・ファンクをやるジャム・バンド。そんでもってファンキーにロックしてるという感じ。実際に取り上げてるカヴァー曲もレッド・ツェッペリンやジミー・ヘンドリックス、ブラック・サバスまでやってます。セカンドに入ってるサバスの「The Wizard」は最高にカッコ良かったね。こういったハード・ロックの曲をやる時は、エレクトリック・トロンボーンを使ってまして、ディストーションを効かせワウを絡ませた音は、ジミヘンのギターさながらの凄まじさです。また、ベースラインをウッドベースみたいな音でボンボン言わせるスーザフォンも面白い。それにギター、ドラムのお決まりの構成でバンドの纏りの良さも然る事乍ら、重低音がズシーンと響いてくるファンキーなサウンドにも圧倒されますね。

そして、もう一つ特徴的なのが、今まで発表したアルバムは全部ライヴアルバムなんです。これも珍しい。この手のバンドはライヴが全てみたいなところあるし、自分達の魅力を伝えられるのはライヴしかないみたいなね。

新作の「Bringing It Home」は、2006年の9月7、8日にニューオーリンズの名門クラブTipitina's Uptownでライヴ・レコーディングされたものです。

一曲目はオリジナルで、スピード感のあるジャズ・ファンク。トロンボーン軍団のブラス・アンサンブルは見事で、それに絡みつくギターの小刻みなカッティングも気持ちいい。リズム隊の纏りも良くて、やはりスーザフォンの存在は大きい。ボノラマの真骨頂はこういう曲だなと思いますね。クラシカルなニューオーリンズR&B風味の(5)では、温かみのある歌が何とものんびりしてて好きですね。

クラシック・ロックのカヴァーは、ツェッペリンとビートルズをやってます。「Ocean」も痺れる位カッコ良いですが、やっぱ「Yer Blues」ですよ。このタメの入ったユルさはたまらんです。エレクトリック・トロンボーンのソロは、これはもうサイケだ。

最後はお得意のミーターズで、セカンドラインのファンクもお手の物。そして、隠しトラックではトラディショナルなジャズまで披露してくれてます。

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