『Texas Northside Kings / Texas Northside Kings』 (P-Vine/Dialtone PCD-25053)
1) Eve Monsees / You Belong To Me
2) Johnny Moeller / Radio Groove
3) Shawn Pittman / I Don't Need No Sugar Mama
4) Eve Monsees / I Was Lookin' Back To See
5) Mike Keller / You're So Fine
6) Shawn Pittman / Reap What You Sow
7) Nick Curran / Slippin' And Slidin'
8) Johnny Moeller / I'm A Samplin' Man
9) Eve Monsees / Spot Remover
10) Seth Walker / I Hear You Knocking
11) Shawn Pittman / Drifting Blues
12) Mike Keller / Red Hot Mama
13) Seth Walker / Since I Fell For You
14) Eve Monsees / Hawaiian Hound
15) Shawn Pittman / Call 'Em How I See Them
16) Nick Curran / I'll Be Around
17) Johnny Moeller / Rockin' With Johnny
18) Nick Curran / Oh Baby
19) Shawn Pittman / Should Have Known From The Start
ダイアルトーンの新譜が出ると聞けば、今度はどんな音が聴けるか毎回楽しみにしてるのですが、今回はジャケ写真を見て頂いた通り、白人ギタリスト6人をメインにしたオムニバスアルバムです。白人ミュージシャンをリリースするのはダイアルトーン始まって以来初なのです。いつかは出してほしいと思ってましたので願ったり叶ったりというわけですね。彼ら6人はあのエディ・スタウトのお眼鏡にかなった人達ですから、そりゃ期待できますし、サポートをするバックメンバーは、ダイアルトーンではお馴染みのツワモノですから、益々楽しみてなものです。
で、先発を飾ってくれるのは、女性ギタリストのEve Monsees。マジック・サムの1)は「Tramp」のリズムを強調したノリがファンキーでとても気持ちがいいし、4)の軽快なロックンロールナンバーもなかなかのもんです。そして、一番いいのが、ボ・ディドリービートを取り入れたインストの14)。とても24歳の女性とは思えないギターの腕前に驚きました。
お次はJohnny Moeller。ウエスト・サイド・ホーンズやマシュー・ロビンソンのアルバムに参加しておりましたね。2)はなかなかインパクトのあるファンキーなインストチューンです。これはカッコいい。印象的なドラムから始まる8)は、セカンドラインを取り入れたニュー・オリンズな音。アール・ギリアムの延々と続くN.O.なピアノが耳に残ってしまいました。ギターはテキサンらしい早いアプローチのもの。しかし、なんか面白い曲ですね。
Shawn Pittmanは6)と11)が良い。ギター・スリムの6)はギター・スリムを思わせる感じの良いギターです。歌も味のあるいい声ですね。チャールズ・ブラウンの11)はライトニンぽくて、打って変わってローダウンでいいです。やっぱギターも上手い。
Mike Kellerはテキサス・サウスサイド・キングスに参加してたのは、まだ記憶に新しいところですね。今回はエルモアの12)でスライドも披露してますが、少々インパクトに欠けます。ソフト路線が好みなのでしょうか。
Nick Curranはファビュラス・サンダーバーズのメンバーで、2005年発表のアルバム「Painted On」から参加してます。オリジナル曲も1曲提供しておりました。T-バーズファンにはもうお馴染みですね。ワイルドさが持ち味で、リトル・リチャードの7)では、だみ声ですが迫力のある歌を聴かせてくれます。リトル・ウォルターの18)はジミー・リードを思わせるようなイナタい曲もなかなかのもんで、素朴なハープやグッと抑えたギターも渋いです。
最後はSeth Walkerですが、10)ではジミー・ヴォーンみたいな通好みのいぶし銀ギター、渋いです。13)のジャジーなスローバラードも染入るな。
全体的に素朴で渋い、時にはワイルド。こんなアルバルを出すダイアルトーンはやっぱりエライ。テキサスはまだまだ奥が深い。
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