『Candye Kane / Superhero』 (Delta Groove DGPCD133)
1. Superhero
2. Hey! Toughen Up!
3. I Put A Hex On You
4. I'm A Bad, Bad Girl
5. Ik Hou Van Je (I Love You)
6. Who't Been Sleeping In My Bed?
7. Don't Cry For Me New Jersey
8. You Need Love
9. I Like 'Em Stacked Like That
10. Till You Go Too Far
11. Picture Of You
12. You Can't Stop Me From Loving You
13. I Didn't Listen To My Heart
14. Throw It In The Trash Can Love
15. I'm Gonna Be Just Fine
Candye Kane - vocals
Laura Chavez - guitar (1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14), acoustic & baritone guitars (7)
Paul Loranger - bass (1, 2, 3, 4, 5, 6, 9, 10, 11, 12, 13, 14), string bass (7, 8)
Evan Caleb - drums (1, 2, 3, 4, 5, 6, 9, 10, 11, 12, 13, 14)
Mitch Kashmar - vocals (9), harmonica (10)
Kid Ramos - guitar (9, 10)
Dave Gonzales - baritone guitar (1, 14)
Greg Rutledge - piano (5), Hammond B-3 (3, 6)
Jonny Viau - saxophone (1, 13, 14)
Stephen Hodges - drums and percussion (7, 8)
キャンディ・ケインはロサンゼルス出身の白人ブルース・シンガーで、波瀾万丈の経歴を微塵も感じさせない天真爛漫さや西海岸の人らしいカラッと陽気な感じが魅力です。
キャンディの200ポンドの体型から発せられる歌声は、クセのない白人らしいものですが、非常に強力で活力に満ちた所が良いですね。
ブルースを歌う前は、ロックンロールやパンクなんかも歌ってたというからユニークなのですが、R&Rやロカビリー好きなんだなというのは今でも感じられます。ジャンプ・ブルースやロッキン・ブルース、スウィング、ジャイヴ、R&B、シカゴ流シャッフルにブギなどなど、何でもござれ状態のキャンディ・ケイン・サウンド。ウエストコースト・ブルースらしいカラッと明るいノリの良さは、やっぱり聴いてて楽しくなりますね。
1994年のAntone's以降、Sire、Rounder、Rufと渡り歩いて、通算9作目の今回のアルバムはDelta Groove Productionsからのリリースとなりました。Delta Grooveは良質のヴィンテージ機材を使用して録音するという拘りを持ってるレーベルでもありますので、音質の面でも楽しめるアルバムになってると思います。
さて、いつものようにYouTubeでビデオクリップ探しを始めたら、出てくる出てくる、それはもう膨大な数のビデオがアップロードされておりました。アメリカでは相当人気があるんですね。そういえば、このアルバムはビルボードのブルース・チャートで9位まで上昇してましたし、アメリカ人はR&R調の軽快なサウンドがやっぱ好きなんですね。
で、これだけ数多くのビデオクリップがあるならば、アルバム1枚分揃えたら面白いかなと思って探しましたが、流石にそこまでは見つかりませんでした。
ですが、とりあえず1曲目から
サックスなしドラムもスネアのみというシンプルな構成のライブですが、ボーカルがボーカルなだけに結構な迫力です。こういう隙間だらけのサウンドって大好きなんでちょっと痺れちゃうな。ギターはLaura Chavezという女性で、インパクトはありませんがジワーと響いてくるいいギターを弾きますね。ウォームなトーンもいい。しかし、エピフォン295のゴールドトップとはなかなか渋いじゃないですか。このギタリスト、ブルースではなく、元々はR&Rかロカビリーの人のような気がしますね。
2曲目はアコースティック・ライブで、アルバムのロッキン・ブルース調とはまた一味も二味も違った雰囲気。渋味のある味わい深いサウンドが良いです。
ロカビリー風のバラードナンバー。ギターもトレモロを使ってロカビリー風ですね。ブリッジを押さえてトレモロ・サウンドを出すのは、ちょっと面倒臭さそうだな。どうせならアームを付けちゃえばいいのにと、つい余計な事を思ってしまう。ソリッドなギターでもウォームなトーンはなかなかいいね。
この曲はエスター・フィリップスのR&Bナンバー。ブルース仕立てではあるが、これも直球勝負でキャンディ・ケインらしいところ。
5曲目はスウィンギーで好きな1曲。音があまり良くないのが残念ですが、それを考慮してもアルバムのほうがノリが良いように感じます。この曲のポイントはピアノで、いいピアニストのようですが如何せんキーボードの音がちょっとね。音楽を聴くという行為だけを鑑みると、当然ですが音質の良いアルバムを聴いてるほうが楽しいですね。
最後は(8)のウィリー・ディクスン作シカゴ・ブルース。決してマディと比較してはいけません。キャンディ・ケイン結構好きなのですが、ロウダウンな曲はあまり似合わないみたい。やっぱり、ジャンピー、スウィンギーに軽快にやって欲しい。
(9)(10)ではDelta GrooveアーティストのMitch KashmarやKid Ramosがゲスト参加しておりますが、ブルース・フィーリングに差があるのは否めないな。
0 件のコメント:
コメントを投稿