2011年1月21日金曜日

Philips ECG 7581A

音楽を聴くうえで欠かせないのがオーディオ機器な訳ですが、最近は真空管アンプにどっぷり嵌ってまして、その面白さは何と言っても真空管を差し替えて聴く楽しさでしょうね。
真空管と言っても、電圧増幅管、整流管、出力管とありますが、今回は出力管です。

アンプ付属の曙光電子300B-98を始め、Gold LionのKT-88、KT-66と聴いてきて、さて次は6L6GC辺りを聴いてみようかということで、めぼしい品を検索。

素直に現行Tung-SolかSED/Winged-Cで行くか、ギターアンプ用のGroove TubesやTADをオーディオに流用したらどんな感じだろうかとか、やっぱりヴィンテージのGEやRCAは存在感あるしいいな、でも高いなぁとか考えつつ、そんな中で目に留まったのが色んな所で高音質と評価の高かったPhilips ECG 7581A。


写真右がPhilips ECG 7581A。ミリタリー・グレードで、85年アメリカ製のNOS管です。
隣のGold Lion KT-66と比べると地味ではありますが、小さくてかわいい真空管ですね。

まず、このPhilips ECGというブランドですが、オランダのフィリップス社がアメリカのSylvania ECGを買収してPhilips ECGになったそうである。だから、本体はシルバニア製ということになりますね。しかし、フィリップスという会社は、いろんな所の真空管ブランドを買収しては好きなように販売してたようで、イギリスのMullardもその中に一つだそうです。

7581Aというのは6L6GCの高信頼管に当たるそうで、6L6GCのプレート損失は30Wですが、7581Aは35Wにパワーアップされてます。高信頼管で高出力だから音が良いとは限らないと聞き及んではいましたが、巷では音が良いと評判の真空管、欲しくなるのが人情ってもんでしょうね。値段は許容範囲内でという条件が付きますが、、、

そして、肝心な音ですが、特徴的なのは高音ですね。カチっとしたシャープさと透き通るような透明感、音場が広くて押し出してくる感じ。これは今まで聴いた真空管の中で断トツに凄い。その反面、中低音が弱くてちょっと物足りないですね。中低音大好きな自分にとっては微妙な感じだな。そこで思い出したのがプリ管。常用してるMullardからPhilips ECGに交換してみました。Mullardの時のような透明感や音場の広さは少々弱まってしまったが、その代わり中低音が少し太くなり迫力が増したような感じです。全体的にバランスも良くなったと思います。PhilipsにはPhilipsということかな。でも、Gold Lion KT-88とMullardのコンビのほうが音がいいと思う。というか音は良いか悪いかではなく、自分の好みか否かということでしょうね。

それから、このPhilips ECG 7581Aは物凄く青く光るんです。


ちなみに、他の真空管も確認してみたのですが、300B-98は片側だけ若干、KT-88は両方若干、KT-66に至っては全く光らないです。
どうしてこんなに青く光るのか調べてみましたら、BOI Tube Wikiによると、青色蛍光という現象で、真空管のプレートボックス内部で、電子がカソードからプレートへ飛んでいく際、電子が漏れてガラスに当たる事で発生するそうですが、そのガラスに含まれるコバルトなどの不純物が青く光るようです。真空管の良し悪しには全く関係ないということですが、シズル的にはそそられる光ですね。いやー、面白い。

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