2011年1月29日土曜日

The Holmes Brothers / Feed My Soul


『The Holmes Brothers / Feed My Soul』 (Alligator ALCD 4933)
 1. Dark Cloud
2. Edge Of The Ledge
3. Feed My Soul
4. You're the Kind of Trouble
5. Something Is Missing
6. Living Well Is The Best Revenge
7. I Saw Your Face
8. I Believe You I Think
9. Fair Weather Friend
10. Put My Foot Down
11. I'll Be Back
12. Pledging My Love
13. Rounding Third
14. Take Me Away

The Holmes Brothers are:
Sherman Holmes - Bass and vocals (lead vocal on 1, 5, 7)
Wendell Holmes - Guitar, piano (9, 11, 14) and vocals (lead vocal on 2, 3, 4, 6, 8, 9, 10, 12, 13)
Popsy Dixon - Drums and vocals (lead vocal on 5, 11, 14)

Additional Musicians:
Glenn Patscha - Hammond B-3 (1, 3, 4, 5, 8, 13, 14), Wurlizter piano (3, 4, 11, 13), piano (5, 6, 7, 11, 12), keyboard (2, 10, 14), backing vocals (1, 3, 4, 9, 10)
Joan Osborne - Backing vocals (2, 3, 4, 5, 7, 9, 14), percussion (2, 4, 13)
Catherine Russell - Backing vocals (3, 4, 5, 14), mandolin (6), cowbell (3)
Matt Munisteri - Guitar (2, 6)
Andy Breslau - Harmonica (13)
Roman Klun - Tambourine (8, 10)


ホームズ・ブラザーズは、ギターのウェンデルとベースのシャーマンのホームズ兄弟と、ドラムのポプシー・ ディクソンにより、1980年ニューヨークで結成されたトリオ・バンドで、ロック色のあるブルースやゴスペル、ソウルなど、パワフルに演奏するバンドです。
自分はアリゲーター移籍後から聴き始めたのですが、パワフルな演奏だけではなく、3人の歌声がとても素晴らしくて、コーラス・グループという側面を持ってることが何より魅力的だと思います。それはアルバムが出る毎に顕著に表れてるような気がします。

ホームズ・ブラザーズのアルバムは毎回楽しみにしてるのですが、今回のアルバムはアリゲーターからの4作目となります。
アリゲーター以前のアルバムも全作揃えて聴いて行きたい所ですが、中々そこまで手(お金)が回らないので、ベスト盤だけでもと思い聴いてみました。
ブルース、ゴスペル、ソウルなど曲毎にそのサウンド・カラーがはっきりしてて判り易いのと、力強く歌うボーカルとディストーションを効かせたギターで押し出しの強さを感じさせながらも、間を活かしたシンプルなバンド・サウンドでというのはやはり魅力です。それと、ゴスペルやソウルなどのコーラスでは、ガラガラ声でゴスペル・フィーリングたっぷりに歌うホームズ兄弟の後ろで、綺麗なファルセットを聴かせるポプシーの存在は大きいと思う。

そんなこんなを踏まえて最近のアルバムを聴いてみますと、アルバムを追う毎にロックやブルース色が薄れてきて、コンテンポラリーなソウル色が強くなってるような感じです。それは今回のアルバムが特に顕著で、歌う事に拘ってるのだろうなという気がします。
かと言ってアップテンポの曲が無くなった訳ではありません。(1)や(4)、(13)などで聴かれるサウンドは、昔のようにカラーのはっきりしたものではなくて、カテゴリーレスと言ってもいい位で、彼等の培ってきた音楽を融合させたような正にホームズ・サウンドと呼べるものだろうと思います。そんな中でも(13)は、唯一ハーモニカをフィーチャーしたブルージーなシャッフル・ナンバーで特に好きですね。
ウェンデルのギターはディストーションを排除して、クリアーでウォームなトーンを多用してます。これが今のサウンドに凄くマッチしてて、心地よいサウンドに一役買ってますね。
さらに、ウェンデルとシャーマンの歌声も力一杯という感じがなく、力みのないリラックスした雰囲気がとても好印象で、シャーマンが歌う(7)やウェンデルの(3)(9)などのバラード曲を聴くと、図太いんだけれども深みのある燻し銀的で渋いんですよね。兄弟なので声質が良く似ておりますが、シャーマンは少しかすれ気味で、これが凄く哀愁漂ってていいんです。前よりも良い声してますよ。
そして、特筆すべきは(5)(11)(14)で歌ってるポプシー・ ディクソンの歌声でしょう。ホームズ兄弟よりも幾分細い声なのですが、艶というか色気があって素晴らしいです。(11)を聴いて、久しぶりにビートルズの「A Hard Day's Night」を引っ張り出してきました。これは完全に原曲を凌駕してしまったな(わっ、マニアから攻撃されそう~)。凄くソウルフルで表現力も素晴らしいです。(14)も沁みるなぁ。

このアルバムは、300Bのシングル・アンプで聴いておりますが、中低音が豊潤な300Bだからこそ味わえる、なんだか幸せになれるサウンドです。
外は雪が降ってきました。雪を見ながら聴く、ホームズ・ブラザーズも乙なもんだな。

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