2011年2月5日土曜日

Big James and the Chicago Playboys / Right Here Right Now


『Big James and the Chicago Playboys / Right Here Right Now』 (Blind Pig BPCD 5131)
4. On the Grind
5. Expect the Best
8. The Goose
9. Help (Somebody Please)
11. Worry

Big James - lead vocals, trombone
Charlie Kimble - saxophone
Kenny Anderson - trumpet
Joe Blocker - keyboards
Mike Wheeler - guitar, vocals
Larry Williams - bass
Cleo Cole - drums

ビッグ・ジェイムズ・モンゴメリーはシカゴで活躍しているトロンボーン奏者兼ボーカリストですが、以前はリトル・ミルトンやアルバート・キング、シガゴではバディ・ガイなどのバンドに参加しており、その過程でサックス奏者のCharlie Kimble等と共にシカゴ・プレイボーイズを結成。ボーカルも担当するようになったみたいです。1999年と2000年にはオーティス・ラッシュのバック・バンドとして来日してるようですね。

ブルースはもとよりソウル、R&Bを基調としたブルース・バンドなのですが、ブルースでのメインとなる楽器と言えばギターやハーモニカ、あとピアノくらいと大体の相場は決まっておりますが、このバンドはホーン・セクションを前面に押し出したファンキーなサウンドが特徴で、シガゴ界隈でも稀?でユニークなブルース・バンドなんですね。

Blind Pigからリリースされた今回のアルバムがデビュー作か思いきや、98年の「Funkin' Blues」というのがデビュー作のようです。いやはや全く知らなくて、今回ので5作目となるみたいです。

最初にブルースバンドと紹介しましたが、それは間違いではないのでしょうけれど、このアルバムを単に聴く限りでは、ブルースと呼べる曲は(6)と(11)しかやってなくて、特に(1)や(3)辺りを聴くとこれはもう完璧にソウル・R&Bバンドという感じですね。それにビッグ・ジェイムズの声質といい歌い方といい、オーティス・クレイを彷彿とさせるもので、バンド・サウンドのみならずビッグ・ジェイムズのボーカルも聴き所の一つとなっております。

(2)ではニューオーリンズのジャム・ファンク・バンド的なファンキーなサウンドを取り入れてまして、デビュー当時のビッグ・サムズ・ファンキー・ネイションを思わせ、と言ってもビッグ・ジェイムズの方が歴史は古いのですが、最近のビッグ・サムズはハード・ロック的なメタル系ファンクになってきて、今の自分にはちょっときついサウンド。その点ビッグ・ジェイムズはニューオーリンズのブイブイではなく、R&B的なノリで、こちらのほうがちょうど良い感じです。

(8)はなんとジョージ・クリントン率いるパーラメントの曲だ。ブルースのアルバムでパーラメントの曲が聴けるとは正直思いませんでしたね。元々が凄くクセ者グルーヴなのですが、それを上手くR&Bにアレンジしてると思います。ホーンの緩さとタメの効いたゆるゆるのリズムが本当にたまらんですね。最高です。

オージェイズの(9)。こういうスローのソウル・ナンバーって歌が上手くないと詰まらないのですが、コーラスも含め良い雰囲気で歌ってます。ギターも泣きのフレーズを上手く表現して盛り立てており、結構聴き入ってしまいました。

ブルース・ナンバーではアルバート・キング風のシャッフル(6)、シカゴ・ブルースの(11)、共に順当だなという感じ。ホーンが三連やったりとギターとの絡みも面白い。どうせならば、ホーンとギターでコール&レスポンスなんてやったらもっと面白かったかな。ホーンが前にバーンと出てきたり、ギターが出てきたり、その辺メリハリが効いてて楽しいサウンドですね。いずれにしても面白いバンドだ。

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