2011年2月1日火曜日

Arthur Adams / Stomp The Floor


『Arthur Adams / Stomp The Floor』 (Delta Groove DGPCD 135)
1. Stomp The Floor
2. You Can't Win For Losing
3. Don't Let The Door Hit You
4. I Know What You Mean
5. So Sweet
6. You Got That Right
7. Callin' Heaven
8. Nature Of The Beast
9. Thrive On Your Vibe
10. You Are Invited
11. Around The Sun
12. Blue Roots

Arthur Adams - vocals & guitar
Hense Powell - keyboards
Reggie McBride - bass (1, 4, 5, 6, 7, 9, 10, 11)
Lou Castro - bass (2, 3, 8, 12)
James Gadson - drums
Stacy-Lamont-Sydnor - percussion (1, 5, 7)
David Leich - percussion (4, 6, 9)
Lee Thornberg - trumpet (2, 3)
Dave Woodford - saxophone (2, 3)
Garrett Adkins - trombone (2, 3)


アーサー・アダムスはウェストコーストのブルース・R&Bのギタリストで、一般的には、クインシー・ジョーンズやクルセーダーズ等にも参加しておりましたし、デヴィッド・T・ウォーカーやラリー・カールトン等と並び称えられたソウル・ジャズ系のギタリストというイメージでしょうか。その辺りの音楽は殆ど聴いてないので、そういうイメージが全く湧かない。

ブルースバカの自分には、ローウェル・フルスンの「Tramp」や「Now!」に参加してたギタリストというイメージのほうが遥かに強い。しかし、「Tramp」や「Now!」にアーサー・アダムスが参加してた事は知ってはいても、アーサー・アダムスを意識して聴いた事はないのです。過去、ソロ・アルバムも何枚かリリースされてるようですが(あらBlind Pigからもありますね)、それらも聴いてない。要するに全く知らない人と言ってもいい位なんですね。

じゃ、なぜ今回アーサー・アダムスの新作を購入したかと申しましと、それはDelta Grooveというレーベルからリリースされたからなんですね。好きなレーベルを追い掛けて聴くというのは、今回みたいに思わぬ出会いがあります。こういう聴き方も面白いと思ってます。

そのDelta Grooveからのリリースという事もあって、サウンドはフルスン系とまではいかなくても、当然ウェストコースト・ブルースだろうと思って意気込んで聴いたら、実はコンテンポラリーなソウルやR&B、ジャズ、フュージョンといった類のサウンドだったので思いっきり肩透かしを食らってしまった。ご存知の方にとってはごくごく順当なサウンドなのであろう。全く以て認識不足であった。

このアルバムの大局的なサウンド・カラーであるソウルフルなフュージョンというのは、今も全く聴かないのですが、聴き進めて行く内に、なんと清清しくて心地よいサウンドなのだろうと。優れた音楽はカテゴリーに関係なく聴かれるべきであって、音楽を聴くにはやはり柔軟な感受性が必要であろうと改めて痛感した次第だ。

アーサー・アダムスの持ち味の一つはギター・サウンドであろうかと思いますが、何曲かあるギター・インストの内、特に好きなのは(12)で、ここで聴かれるギターは、ブルースでもありジャズ・ファンクでもあり、フュージョンでもある。このボーダーレス的サウンドは結構魅力だ。この曲は緩めの300Bではなく、もう少しスピード感があり、当然中低音は必要だが、少しメリハリの効いたタイトな音が出る真空管のほうがカッコ良く聴けると思う。

ボーカルはブルース・シンガーと言うよりも、ソウル・シンガーと言う感じで、(4)や(7)などのソウル・ナンバーでは、ファルセット気味の声でメロウに歌ってます。ボビー・ウーマックを感じさせる所も多々ありますね。自分はリトル・ミルトンを思わせるブルーズン・ソウル(2)での比較的ブルージーな歌い口がやはり好きだ。黒人特有の黒さはあまり感じられないが、軽過ぎず重過ぎずでサウンドとのバランスも取れてて耳通りも良い。
アーサー・アダムスはB.B. King's Blues Clubのバンマスをされてるそうですが、(3)を聴くとなるほど納得です。これはトリビュート曲なのでしょうか。歌い方といいギターのフレーズといい、モロB.B. Kingのそれで、B.B. Kingサウンドを出すのはお手の物なのでしょうね。ちなみにラスベガスのクラブのバンマスだそうです。

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