『Roy Gaines and his Orchestra / Tuxedo Blues』 (Black Gold Records)
1. Send For Me
2. Blues From Hell
3. Good Old Days
4. Rats In My Kitchen
5. Thang Shaker
6. Inflation Blues
7. Miss Celie's Blues (Sister)
8. Come Home
9. Reggae Woman (Calypso Blues)
10. Rock With You
11. Route 66
12. Outside Looking In
ロイ・ゲインズは略同世代のアルバート・コリンズと並ぶ、テキサスの大物ブルースマンなのですが、ボビー・ブランドやジュニア・パーカー、リトル・ウィリー・ジョン、チャック・ウィリス、ジミー・ラッシングにクルセイダーズ等のバンドに参加して、ブルースは勿論、R&Bやソウル、フュージョン、ジャズ等、結構多彩に弾き熟せる稀有な実力派ギタリストですね。
ですが、自身のアルバムで聴けるようなT-ボーン・ウォーカー張りに流暢で、しかもワイルドなジャンピン・ギターがやはり魅力的だと思ってるのですが、、、
2009年にリリースされた今回のアルバム、ホーン・セクションだけでも21名、リズム・セクションに9名、その中にはFred Jacksonを始め、John Stevens、Don Roberts、Wilton Felder、George Pandis、Kerry Loeschen、Joe Sampleなどなど錚々たるメンバーが参加して、ビッグバンド・ジャズをやっております。勿論、スウィングありジャンプありです。
このゴージャスなホーン・アンサンブルはほんとたまらんですね。
ナット・キング・コールやルイ・ジョーダン、クインシー・ジョーンズ等の曲を演奏してますが、このサウンドを端的に言ったら、吾妻光良 & The Swinging Boppersですね。
ロイ・ゲインズのギターはフルアコをメロウに響かせてまして、R&B/ソウル・ナンバー(1)でのT-ボーン張りのギターとソウルフルなボーカル、のっけから痺れさせてくれます。
ブルースの(2)やジャンプ・ナンバーの(3)などでは、それ程アグレッシブではないけれどゲイトマウス・ブラウンかというようなギターを弾いてて、この辺りなかなか良い感じです。
クール・ジャズという感じの(4)では、このゴージャスなホーン・アレンジがビッグバンドらしい醍醐味を味わえます。と同時に真空管アンプならではのダイナミックさで鳴らしてくれますので、迫力のあるサウンドを楽しめます。
ジャズ・バラード曲(8)ではビブラフォーンを導入、この音の響きはとても気持ちいいね。
スウィングものではクインシー・ジョーンズの(7)も結構好きですね。曲自体の良さもあるが、トランペットとクラリネットのソロの絡みがディキシーランドっぽくて良いな。
(10)はなんとマイケル・ジャクソンで有名なあの曲です。スローテンポのジャジーなフュージョン・ナンバー仕立てで、クルセイダーズを彷彿とさせるサウンド、かなり渋いです。Wilton Felderのサックス、Joe Sampleのピアノ、ロイ・ゲインズのギター、たまりません。
そして、(11)は勿論、ナット・キング・コールのバージョン。
やはりジャズはゴージャス感のある300B真空管で聴きたい所。自分も最近ようやく気に入った300Bを見つけました。ヴィンテージではないですが、ヴィンテージにはないパワフルな300Bサウンドで楽しんでおります。
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