2011年2月16日水曜日

John Németh / Name The Day!


『John Németh / Name The Day!』 (Blind Pig BPCD-5134)
1. Breakin’ Free
2. Name The Day
3. Do You Really Want That Woman
4. Heartbreak With A Hammer
5. Tuff Girl
6. I Said Too Much
7. Home In Your Heart
8. Save A Little Love
9. You Know
10. Why Not Me
11. Funky Feelin’

John Németh - vocals & harmonica
Bobby Welsh - guitar & piano
Smokey Davis - Fender Bass
Nick Fishman - drums & percussion
Austin deLone - piano & organ
Jake Smolowe - organ
Jeff Teczon - tenor sax
Frank Bailey - trumpet
Mike Rinta - trombone
Steve Willis & Ed Earley - background vocals


ジョン・ネメスの2010年にリリースされた通算5枚目、ブラインド・ピッグ・レコードからの3枚目となるアルバムです。
アメリカ西海岸で活躍してるシンガー&ハーピストで、初めて聴いた2004年リリースの2枚目のアルバム「Come and Get It」から改めて順に聴いてみたが、やっぱカッコいいね。
ハイトーンで良く通るソウルフルなボーカルと、ジョージ・ハーモニカ・スミスからウィリアム・クラークを継承する図太いハーモニカ。サウンドはシカゴ・ブルースやジャンプ・ブルースを主体としたウェストコースト・ブルース。この時はまだブルース色の方が強かった、と言うかブルースだった。それが「Magic Touch」、「Love Me Tonight」と枚数を重ねる毎にソウル色が強くなって、ジョン・ネメスのボーカリストとしての持ち味を考えると必然的な事であっただろうと思う。
2009年リリースの「Love Me Tonight」もソウル・アルバムと言っていいものだが、サウンドはソリッドな感じがしました。今回のアルバムはホーン・セクションを全面的に導入して、60年代のスタックスやハイ・サウンド辺りのサザン・ソウルに、さらにファンキー度を増したネオ・ソウルと言っていいサウンドですね。
ジャケットを見るとマイクだけを持って、歌う事に対する拘りというか熱意が感じられます。そういえば、昨年の10月、サンフランシスコ・ジャイアンツ対ドジャースの試合前のセレモニーで国歌を熱唱したらしいです。アメリカでは彼の歌唱力は既に認められたと言う事でしょうね。ですが、ジャケットの裏を見ると、クロマチック・ハープをしっかり握ってて、ハーピストでもある事を忘れてない所も好きですね。
収録曲はソロモン・バークの(7)以外は全てオリジナルで、駄作が1曲もなく、作曲能力が優れてるのにも感嘆させられるのですが、曲のアレンジや60年代のソウルを彷彿させるホーン・アレンジも素晴らしく、特にバンド・アンサンブルはめちゃくちゃカッコいいです。
ファンキーな曲ばかりではなく、途中(6)や(10)でのソウル・バラードがまたいいんですよ。特に(10)のオーティス・レディング張りにしっとりと歌い上げる歌唱力に、改めて感動させられました。ほんと素晴らしいです。
ファンキーな曲はどの曲も好きなのですが、しいて挙げるならば(1)(3)(4)辺りかな。明日は違う曲を選んでるかもしれない。(4)は唯一ブルース曲でジョン・ネメスのピロピロのハープもたまらんですな。自分が好きなパートに耳を澄ますのもいいですが、グルーヴに身を委ね全体像を聴き入ると、そのアンサンブルのカッコ良さに唸ってしまいますね。
手放しでベタ褒めのアルバムですが欲を言うと、リトル・サニーもぶっ飛ぶようなハープ・インストが聴きたいなって所かな。

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