『Ingrid Lucia / Midnight Rendezvous』 (Threadhead Records ILCO 2010)
1. When Does The Party End
2. Midnight Rendezvous
3. The Kiss
4. I'm Watching You
5. Don't Go There
6. Honey Child
7. Rhinestones and Glitter
8. Bouncin' In A Bubble
9. Dream Door
10. Help Yourself
11. I'm With You
12. Funny Boy
Ingrid Lucia - vocals
John Fohl - guitar, background vocals
Casandra Faulconer - bass
Simon Lott - drums, percussion
David Stocker - piano, organ
David Stocker - piano, organ
Anders Osborne - percussion, background vocals
2001年に録音されたライブアルバム「Live from New Orleans」からボノラマのギタリスト、バート・コットンと共に、ずっとイングリッド・ルシアのアルバムに参加し続けてるジョン・フォール。またジョン・フォールかとお思いでしょうが、ドクター・ジョンのバンド・メンバーとなって有名になる何年も前から、イングリッドはこのジョン・フォールと一緒に演ってるのです。最近では曲作りも共同作業してますし、不可欠な存在といった所だろうか。しかし、何時まで続いてくれるだろうかこの関係、というのも気になるところではありますが、、、
2010年リリースの今回のアルバムは、全曲イングリッド・ルシアとジョン・フォールの共作で、プロデューサーにアンダース・オスボーンを迎え作製されており、かなり気合が入ってるなという印象を受けます。
前作は丸ごとジャズ・ボーカルのアルバムでしたが、今回はラテン系というかヒスパニック的サウンドのような感じです。しかし、底抜けに陽気なサウンドではなくて、愁いを帯びたような暗翳さを出してます。スローでマイナー調のフラメンコっぽい感じでもありますね。
このイメージというのは主に前半の曲で、もっと厳密に言うと(2)と(3)なんですよね。この曲でアルバム全体のイメージとなってしまった。それ位強烈なインパクトがありましたね。
ニューオーリンズ・ファンク的なドラミングとスウィンギーなアコギのバッキングなど軽快感のあるリズムが特徴の(1)、ヨーロピアンな雰囲気を醸し出してる(4)、カントリー調のアコギが印象的な(6)、レトロではないがスウィング感たっぷりの(7)など、大体この辺りが気に入ってるのですが、中でもブルース・ナンバーの(9)は好きだな。
どっしりとしたスロー・ブルースで、陰鬱な雰囲気を出そうとしてるような気がしないでもないのだが、そうならないのがやっぱり根が陽気だからだろうかな。
イングリッド・ルシアのサウンドの根底にはいつもジャズがあったのだが、今回はそのジャズ的要素が希薄だった。多分、このサウンドはジョン・フォールに因るところが大きかったと思う。さて、次はどんな展開になるのか楽しみですね。
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