『Anders Osborne / American Patchwork』 (Alligator ALCD 4936)
1. On The Road To Charlie Parker
2. Echoes Of My Sins
3. Got Your Heart
4. Killing Each Other
5. Acapulco
6. Darkness At The Bottom
7. Standing With Angels
8. Love Is Taking Its Toll
9. Meet Me In New Mexico
10. Call On Me
Anders Osborne - vocals, electric/acoustic guitars, piano, percussion
Robert Walter - hammond b3, piano, moog, clavinet, keyboard bass
Pepper Keenan - guitars, background vocals, percussion
Stanton Moore - drums
ドラマーをしていた父親の影響で幼少の頃から、リトル・リチャードやファッツ・ドミノ、ジョン・コルトレーン、マイルス・デイヴィスなど、アメリカのロックンロールやジャズなどに慣れ親しみ、ピアノやギター、ドラムなどの楽器を演奏するようになったみたいです。
16歳になると家を出て、ヨーロッパ、アフリカ、中近東、アジア、北アメリカなどの各地を演奏活動しながら放浪していたようですが、1985年ニューオーリンズの地に腰を落ち着け、以後ずっとニューオーリンズを拠点に活動してます。ギタリスト、シンガー、そして、優秀なコンポーザーでもあり、プロデューサーでもあります。
アンダース・オズボーンという人を知ったのは、ビッグチーフ・モンク・ブードローとの共作アルバム「Bury the Hatchet」か2001年の「Ash Wednesday Blues」辺りだったかな。
アルバムは数枚しか聴いてないし熱心なファンという訳ではないので、アンダース・オズボーン・サウンドの王道が何処に位置してるのか、実は分かってない。聴いた限りではサザン・ロックという感じを受けるのですが、ブルースというよりもR&Bの感触ですね。ただ、サザン・ロックを演るにしても、ベースの代わりにスーザフォンがベースラインを演奏する辺りは、ニューオーリンズR&Bとかブラスバンド的な雰囲気で、とても面白いサウンドだと思いますね。また、アコギを使用してソフトに歌い上げるSSW的サウンドも演ってます。
前作2007年の「Coming Down」では、そのSSW的サウンドやボブ・ディラン的フォーク・ロックに特化したアルバムをリリースしました。
そして、2010年リリースの今回のアルバムはほぼ丸ごとサザン・ロックのアルバムで、今まで以上にハードな音作りになってます。こうなると益々アンダース・オズボーンという人が分からなくなってくる。
それなりにロックを聴いてきたロック世代の自分でも、この歳になると1曲目のハードなディストーション・サウンドを聴くのは少々しんどい。と言ってもアンダース・オズボーンと同い年なのですが(笑)、、、
2曲目以降のサウンドは結構好きな感じなのですが、スーザフォンを外したことにより、ニューオーリンズ・サウンドらしいユニークさがなくなってしまったのはちょっと残念かな。
とは言うものの、(2)でのキレの良いギター・リフに先ず痺れましたね。ハードなサウンドの中にもキャッチーさがある、こういうのは結構好きです。
アンダース・オズボーン流レゲエ・サウンドの(3)では、サウンドの要はRobert Walterのオルガンだったりします。こういう所がやっぱ面白さを感じますね。
ロウダウンのギター・リフが印象的なブルース・ロック(4)や、70年代のストーンズを思わせるロック・バラード(5)など曲作りも結構多彩で、ポップで軽快な(9)なんかを聴いても曲作るの上手いなと思います。アンダース・オズボーンがコンポーザーとして色んな所に名を連ねてるのも頷けますね。最後はアコギによる弾き語りで、ヴァン・モリソンっぽい歌声がなかなか渋い。
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