2011年4月5日火曜日

R.J.Mischo / Knowledge You Can't Get In College


『R.J.Mischo / Knowledge You Can't Get In College』 (Greaseland GR 20923)
1. Two Hours From Tulsa
2. Too Cool For School
3. Knowledge You Cant Get In College
4. Little Joe
5. Ain't Nothin' New
6. Ruthie Lee
7. Please Don't Leave
8. Teacher's Pet
9. Big Plans
10. Don't Look Twice
11. Rich Cat
12. Devil's Love Sin/The Wrong Man
13. Down To The Bottom
14. Mama Don't Tear My Cloths


ウェストコースト・ブルースのハーピストの中でもトップクラスのイカしたサウンド(個人的な好み)を放つR.J.Mischo、今年で51歳を迎えるR.J.Mischoも30年以上の活動暦を持つベテランのハーピスト&シンガーである。90年代中頃からコンスタントにアルバムを発表して、2010年にリリースされた今回のアルバムで通算10作目となります。
今がほんと旬のノリに乗ってるハーピストの一人ですね。

2008年リリースの前作「King Of A Mighty Good Time」同様、今回もマルチなギタリスト、Chris "Kid" Andersenのプロデュースも含め全面的協力のもと作製されております。
更に、Risty Zinnもギターで参加してまして、個性的な二人のギターを聴き比べるもの一興ってもんです。

さて、R.J.Mischoのサウンドはヴィンテージなシカゴ・ブルースというのが根底にあるのですが、今回のアルバムを聴くと、どうもそのサウンドからの脱却を図ろうといてるような雰囲気で、その要がChris "Kid" Andersenなのかなという気がしなくもないのですが、、、

例えばオリジナルの2曲目、スウィンギーでジャンピーなハープ・インスト曲なのですが、意外にもこういう曲は今までやってなかった様な気がします。R.J.Mischoのアンプリファイド・ハープの音がね、ファット&マイルドで然も滑らか、ちょっぴりエコーが掛かった響はほんと気持ち良い音を奏でてます。ビバップ系のドラミングからベースソロ、そしてハープという展開、Chris "Kid" Andersenのスウィンギーなギター・ソロ、めちゃくちゃ痺れます。

更に、スヌークス・イーグリンの(14)はスワンプ・ブルース仕立て、素朴な生ハープやRisty Zinnのギターがほんわかムードで、如何にもスワンピー。R.J.Mischoのボーカルはあっさり系なのですが程よい黒っぽさがあって、何との言えない趣きがあるのがいいですね。ほんとサウンドに幅ができたなと感じます。

ヴィンテージのシカゴ・スタイルも勿論やってまして、インスト曲の(8)では如何にもSonny Boy WilliamsonⅡを思わせるハーモニカだが、ファットな響はR.J.Mischoらしいところ。Risty Zinnのギターは少しレスリーっぽいエフェクトが掛かってるのもヴィンテージでたまらんものがあります。伝統的なシカゴ・ブルースではありますけれど、リズムがスウィンギーだからだろうか、全体的に漂う雰囲気はウェストコースト・ブルースそのもの。

ロッキン・ブルースでは(10)が良い。バッキングの刻みのカッコ良さとペキペキ感のあるChris "Kid" Andersenのギター、それにR.J.Mischoのアンプリファイド・ハープが絡む。これはもう最高にカッコ良い絶頂ロッキン・ブルースだ。テンションの高いノリの良いサウンドもR.J.Mischoの持ち味の一つですね。シビレます。

R.J.Mischoのアルバムを全て聴いた訳ではないのですが、聴いた中ではこのアルバムはナンバー・ワンの出来だと思います。気に入ってます。

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